
裏面の革には、ブランド名の刻印が施される。これは専用の機械を230度に温めてから行う。これも機械を革に押し当てる強さや長さにより、刻印の濃度や向きの正確さが変わってくるので、熟練の技術がモノをいう。
ブランドの証、刻印の工程(写真8枚)
それから、別の機械で革の両端をさらに薄くする作業を行う。これは、ベルトの中央に丸みを持たせてエレガントな雰囲気を出すため。イタリア語では、この中央を膨らませることを「bombare」(ボンバーレ)というそうだ。
ベルトの両端を梳く作業(写真3枚)

表と裏、それぞれの革の側面を梳いたら、双方にスプレーで糊をかけて手作業で貼り合わせる。糊の成分は、環境を意識して、水を主体としたものを使っているそうだ。端を削っているので、2枚を貼り合わせると中央の部分は膨らんだようになる。これがいわゆる「Bombart」な状態ということになる。さらにそこから、端の部分左右を数ミリずつ削ぎ落して適正の幅に持っていく。そのあとに、バックル用のピンを別のマシンで開けていく。
ベルトの真ん中に膨らみを持たせていく(写真10枚)
