プロゴルフコーチの奥嶋誠昭氏と、ゴルフ大好きゴルフライターの鶴原弘高氏が最新の注目クラブやシャフトを試打計測。気になる性能を徹底レビュー!
PING G410 LST DRIVER
【プロ&アマの最新ゴルフクラブ試打レビュー vol.54】
アマチュアにも扱いやすい低スピンモデル
ハードヒッターじゃなくても試す価値あり!

ライター・ツルハラ 今年3月にピンから「G410シリーズ」が発売されましたが、そのタイミングに間に合わなかったモデルがついに追加発売されます。それがこの「G410 LST ドライバー」です。
奥嶋プロ 聞いたところによると、前作にあたる「G400 LST ドライバー」があまりにも高性能だったので、その性能を超えるモデルをメーカーとしても作れなかったらしいですね。それがやっと完成したということですか。

ライター・ツルハラ そうらしいですよ。言い忘れていましたが、そもそもLSTというのは低スピン弾道を打ちやすく開発されたモデル。どちらかというと、ヘッドスピードが速めのゴルファー向けとなっています。以前、この連載企画では兄弟モデルの「G410 PLUS ドライバー」と「G410 SFT ドライバー」を試打していますから、その2モデルとの性能比較もしていきましょう。というか、今僕の手元には自腹で購入した「G410 PLUS ドライバー」があります(笑)
奥嶋プロ ソール後方に付け替え可能なウェイトが搭載されているのは、「G410 PLUS ドライバー」と同じ構造。ソールのデザインはほとんど同じで、見たところ色使いの違いしか分かりません。構えてみると、「G410 LST ドライバー」のほうが少しだけヘッドシェイプがすっきりして見えます。とはいえ、よく似ていますよね。

ライター・ツルハラ 「G410 PLUS ドライバー」のヘッド体積が455?なのに対して、「G410 LST ドライバー」は450?。数値上では「G410 LST ドライバー」のほうが5?だけ小ぶりヘッドになっています。
奥嶋プロ とりあえず打ってみましょう。今回も2パターンのヘッドスピードで。おりゃっ!


ライター・ツルハラ おや? 球がつかまっていますね。どちらのヘッドスピードでもフック系の球です。
奥嶋プロ 前作の「G400 LST ドライバー」よりも、球のつかまり性能がアップしていると思います。低スピン弾道を打ちやすく開発されているモデルは、たいてい左には行きづらく、どちらかいうと右に出がち。けれど、「G410 LST ドライバー」はそうじゃないですね。
ライター・ツルハラ 奥嶋プロにとっては、球がつかまりすぎて扱いづらいですかね?
奥嶋プロ そうでもなくて、実はかなり好印象です(笑)。最初は、球がつかまらないだろうなというイメージを持って打ってしまったので、左に出すぎただけ。こういうヘッド性能のドライバーだと分かって打てば、何も問題ないです。むしろ、僕にとっては「G410 PLUS ドライバー」よりもヘッドをコントロールしやすく、振りやすく感じました。
ライター・ツルハラ なんですと! その振りやすさの差は、なんでしょう?
奥嶋プロ やはり、ヘッドの重心位置の違いだと思います。見た目はよく似ているヘッドですが、「G410 LST ドライバー」は低スピン弾道が打てるように、ヘッドの重心が浅く設計されているはず。僕のスイングには、深重心すぎないヘッドのほうが合っているでしょう。もちろん、「G410 LST ドライバー」で打つとスピン量が400回転ぐらい減って、飛ばしやすくもなりました。自分がG410シリーズで使うなら、このLSTだなぁ。ツルハラさんも打ってみて!