基本ディテール
エレガンスとフランクさ。その同居が万能の決め手
19世紀の半ばに英国で誕生し、スポーツウェアとして親しまれてきたブレザー。これを紳士の必需品にした立役者は、アメトラの雄、ブルックス ブラザーズであった。
自然な丸みを帯びるようパッドで整えたナチュラルショルダーに、体型を選ばないダーツレスのボックスシルエット。腰のポケットはパッチ&フラップ型で、エッジから7ミリの位置にミシンステッチが走る……
これらの意匠が生むエレガンスとカジュアルさを併せ持つ佇まいは、オンオフも問わず、あらゆる男性にフィット。これが’50年代にアイビーリーガーの定番となり、卒業生のエリートがその後も愛用したことで、ブレザーは晴れてドレスのワードローブの一員となったのだ。
ドレスとカジュアルの垣根が昔より曖昧になった昨今、ブレザーの万能性は、再び価値を増している。自在な着回しが可能なブレザーの基本ディテールを永世定番で今一度学ぼう。

時代によってアップデートしつつも
基本ディテールは踏襲
イラストは’80年代のカタログの1コマ。胸ポケットが別仕様なのとラペル幅やシルエットに微差はあるが、基本ディテールは同じだ。これらは変える必要のない、同ブランドのブレザーの本質をなす部分といえよう。
※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2019年6月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)
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