「No_Code」最大のポイントは、アルチザンと機能の「ハイブリッド」
改めて、この「No_Code」の意義について考えてみる。トッズ メンズのイメージを統括するミケーレ氏いわく、現代社会において人々のライフスタイルは多様化してきていて、その中で、24時間、朝昼夜問わず、履ける靴というのがあってもいいのではないか? そんな思いから、「No_Code」は誕生したという。
そしてこのNo_Codeプロジェクトにおいてもっとも重要なワードが「ハイブリッド」。「クリエイターのヨン氏も、ソウルで生まれ、イタリアに住んでカーデザイナーとして活躍した後にファッションの世界に挑戦したわけで、いわばハイブリッドな人。同様に、このNo Codeはトッズ本来のアルチザン的な靴作りと、機能性を配したテクノロジーを絶妙に融合させたハイブリッドな靴。だから私たちはこの靴を、Shoekerと名付けたのです」とミケーレ氏は語った。このスニーカーの進化は、#01から見ていくとより理解が深まってくる。

ヨン氏いわく、「トッズの膨大なアーカイブを研究してみると、フォーマルなラストがたくさんあった。だから、今回このNo Codeのスニーカーを作る際に、ハイテクノロジー的な部分にどうやってこのフォーマルな要素を入れるかを考えました。そこで、まずベースの形を、通常のスポーティなスニーカーに対して、もっとドレス靴のような細身でスマートなシェイプにしました。そして、そこに軽さなどの機能性を足していったのです。また、通常スニーカーのデザインは横から見ると甲と履き口の部分の比率が6:4くらいですが、私はもともとカーデザイナーだったので、よりスポーツカーのような流線的でスマートなシルエットをスニーカーに取り入れたいと考えました。なので、横からみるとこのNo Codeは、その比率を7:3くらいにしています。これもこの靴を、スニーカーでありながらエレガントに見せる秘密なのです」