
美しさに加えて信頼性も上がった英国生まれのスーパーGT
DB11は、2016年にDB9の後継としてデビューした4シーターグランドツアラーだ。ちなみに、9と11のあいだにくるはずのDB10は、映画『007スペクター』の劇中車として10台のみの限定生産で、市販はされなかった。
近年のアストンマーティンのデザインは、副社長兼チーフクリエイティブオフィサーのマレク・ライヒマンの陣頭指揮によって、デザインの黄金比率に基づきながらも従来のクラシックなスタイルから、よりモダンでエレガントかつアグレッシブに変容している。

DB11のデザインはまさにその証左で、「プロポーションがこのクルマの最も大切な部分です。DB11は私にとって、彫刻作品なのです」とライヒマンが述べているように、クルマ好きであるか否かにかかわらず、このクルマを見て何も感じない、という人はおそらくいないはずだ。
例えば逆アリゲータタイプのボンネット(走行中の不慮の開口による事故を未然に防ぐため奥から手前に開く形式のもの)を採用し、クラムシェル形状のボンネットをアルミの一体成形で実現している。よく見ればボンネットの鼻先にバンパーとの継ぎ目がないことがわかるだろう。こういった徹底したこだわりが随所にみられる。