ライター・ツルハラ 最新テクノロジーとして挙げられるのが「ツイストフェース」です。これまでドライバーだけに採用されていた技術が、フェアウェイウッドにもはじめて採用されました。
奥嶋プロ 「ツイストフェース」の効果なのかは分からないけれど、打っていて曲がりが少ないようには感じましたよ。打感のブレに対しては寛容性が高くて、難しいクラブには感じませんでした。ただし、直線的な弾道ばかりが出るクラブじゃないです。プロが好んで使うだけあって、コントロール性の良さも備わっています。自分で球筋を操作したい人が、よりやさしく打ち分けられるモデルですね。

ライター・ツルハラ 「M5 フェアウェイウッド」は、ヘッド素材にチタンが採用されて、チタンとカーボンクラウンのコンポジット構造になっているのも特徴です。これまでのステンレスよりも比重の軽いチタンが使われたことで余剰重量ができて、そのぶんがソールの移動式ウェイトの重量アップに使われています。
奥嶋プロ えっ!? そうなの? 試打していて、チタンだと気付きませんでした。でも、よく見るとヘッドに「TITANIUM」って書いてありますね(笑)
ライター・ツルハラ チタン製とは思えないぐらい、プロや上級者に好まれそうな、しっとりした打感に仕上げられていますもんね。僕はこの打感が大好きです(笑)。ソールの扇型のウェイトは、なんと65グラムもあって、このウェイトを動かしてドローやフェードなどの弾道調整ができるようになっています。

奥嶋プロ 最初にクラブを手にしたときに、ヘッドを重く感じたんですよね。それはソールに配置されているウェイトの影響だったのかも知れません。実際に振るとウェイトの重さは感じませんが、ウェイトを移動させると振り心地が大きく変わってきます。トゥ寄りに動かすとヘッドがターンしてこないし、ヒール側に動かすとヘッドがよく返ってくる。ウェイト重量が増えたことによる弾道調整効果は絶大ですね。
ライター・ツルハラ 飛ぶし、打感がいいし、ツートンカラーのヘッドも構えやすい。そのうえ寛容性も高いんだから、もはや言うことナシのモデルです。最後に、ローリー・マキロイが使っている仕様で5番ウッドをフルショットしてみてください。ネックの調整機能でロフトを立てて17度にして、と。では、どうぞ!

奥嶋プロ コレ、いいですね(笑)。5番ウッドだとスピンが適度に入るので、グリーンに止まる球を打ちやすい。これだけ飛んでくれれば、たしかに3番ウッドをバッグに入れる必要はないかも。
ライター・ツルハラ 近い将来、プロもアマもフェアウェイウッドは5番から、という時代が来るのかも知れないですよ。
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奥嶋誠昭/おくしま・ともあき
JGTOツアープレーヤー資格を持ち、プロコーチとしても活躍中。横浜市都筑区にあるヒルトップ横浜クラブ内の「ノビテック・ゴルフスタジオ」でヘッドコーチを務め、弾道計測器フライトスコープ、3DモーションキャプチャーGEARSなどの最新機器を使ったレッスンをアマチュアにも展開中。
http://www.nobby-tech.co.jp/swinggear/
鶴原弘高/つるはら・ひろたか
雑誌やウェブで多くの記事を手掛けるゴルフ専業のライター。もちろん自身も大のゴルフ好きで、最新ギアも大好き。オフィシャルハンデは7。ゴルフギア情報を発信する会員制サイト「3up CLUB」のキャスターも務めている。
https://3up.club
文/鶴原弘高