ファッションディレクター 森岡 弘の「自分デザイン」入門 Vol.6
できるビジネスマンは年齢、立場、目的での「相応」の装いができる人。この連載では「上司」と「部下」に注目し、仕事で活きる身だしなみの極意に迫る。Vol.6は、本田技研工業のモータースポーツ部のお二人とともに、堅すぎず好印象なタイドアップの仕方を考える。
話したのはこの3人

ファッションディレクター 森岡 弘さん
弊誌のビジネススタイルのご意見番。雑誌や広告のほか、政財界人のパーソナルスタイリングも手掛ける。
本田技研工業
【上司】モータースポーツ部 二輪課 課長 山名壮一さん(47歳)
1997年入社。’18年より現部署。世界でのバイクのレース活動に対し、Hondaとしてどう参戦するか戦略を立案。各種担当の部下達を束ねる。
【部下】モータースポーツ部 二輪課 チーフ 田幸陽一さん(36歳)
2006年入社。’16年より現部署。世界各地での二輪のモータースポーツ活動(バイクのレースなど)の運営・推進を担当。
品よく和らぐタイドアップを考察-上司編-

山名さんから森岡さんへ
服装での「清潔感」の表現の仕方を知りたいです。
トーンを抑えた柄タイでいつものスーツをポジティブに。
森岡氏(以下敬称略) さて今回は山名さん、宜しくお願いします。前回は田幸さんが大変身を遂げました。反響はありましたか?
山名氏(以下敬称略) ええ。メールも結構送られてきまして、今回の私の回も楽しみにしていると……(笑)。
森岡 ではさっそく、張り切っていきましょう! 山名さんも、普段からノータイでいることが多いのですね。
山名 はい。内勤が多く、内勤時は、スーツやジャケットでタイは外します。週末のサーキットでの仕事時や海外でのレースの仕事時はユニフォーム。ネクタイをするのは、スポンサーの元へ行くときくらいなんです。昔はよくしていた頃もあったので、決して嫌いではありません。
森岡 それはもったいない。山名さんはスーツが似合う佇まいでいらっしゃるから、いろんな着こなしが似合うのでは。