
続いてはフランス映画の傑作『男と女』(1966年)に登場する着こなしを参考にしたスタイルだ。ここでも淡いトーンを中心としコーデの色数を絞り、シックで大人らしい印象にまとめている。先ほどのステンカラー同様、シンプルで潔い色使いからは都会的な洗練が薫り立つ。それはまるで’60年代、ヌーベルバーグのモノクロ映画のような世界を髣髴とさせる。Vゾーンが浅めのカーディガンの中に着たポロシャツは、長袖のフレンチラコならよりらしさを出せるだろう。Tシャツにジーンズとは一線を画す、M.E.読者に相応しい大人なカジュアルスタイルの好例として提案したい。