【 襟 】
襟の有無は好みで選ぶべし
「どちらを選んでもマナー違反にはなりません。襟つきの方が、よりかしこまった雰囲気に見えるということです。シングルベストではノッチトが標準、ダブルベストならピークトが標準です」
【 ポケット 】
箱型の4つポケットが基本
「英国紳士にとっては、女性のハンドバッグ代わりにもポケットが役立ちました。2つポケットはよりすっきりした印象になりますが、本来は数が多い4つポケットがよりクラシックで正統です」
【 ボタン 】
6ボタン5つ掛けが基本
「オーソドックスなベストのデザインとして、5ボタン5つ掛けのスタイルもありますが、今は裾に近い最後のボタンが飾りでつく6ボタン5つ掛けのスタイルが一般的です」
【 剣先 】
スクエア型から派生して誕生
「元来、ベストの裾には剣がなくスクエアで、ボタンを全て留めるのが前提。しかし、地位のある方が一番下のボタンを留め忘れ、その際に開いた角が誇張されて現在の剣先になりました」
[ ラペルなしの基本型ベスト ]
基本ディテールを備えた最も主流な形
《ドレス度 : ☆☆》
「シングルベストは、箱型の4ポケット、6つボタン5つ掛けがベーシックで主流の形です。この形を基本として、スーツのスタイルによりラペルやポケットのデザインが変わります」
[ シングル襟つき型 ]
襟の形で表情が変化かしこまった印象に
《ノッチトラペル/ドレス度:☆☆☆》
「襟つきのほうがフォーマルの場では好まれる傾向にあります。ピークトやショールカラーなど、ラペルの形状も様々。スモーキングジャケットに由来するショールカラーは、ピークトよりもエレガントな雰囲気です」
[ フラップポケット型 ]
カントリー由来のディテールがスポーティさを加味
《ドレス度:☆》
「腰ポケットに付くフラップは雨蓋とも呼ばれ、このディテールは室外着を前提とした服に付けられるモノ。ベストでフラップ付きの腰ポケットはスポーティなディテールになります。しかし、ベストでも本当にカジュアルなモノはパッチポケットもあります」
[ ダブルブレスト型 ]
襟つき6ボタンが多く脚長効果も発揮
《ドレス度:☆☆☆☆》
「Vゾーンを深めに取った4ボタンのダブルもありますが、よりクラシックに見えるのが6ボタンです。ダブルの場合、裾がスクエアにカットされており、シングルのような剣先がない分、脚長効果も期待できるでしょう」
[ U字型 ]
フォーマルスーツで多用最もドレッシーな見た目
《ドレス度:☆☆☆☆☆》
「フォーマル用のベストでプリーツなど、胸元の装飾を見せつつ、ウエスト回りはしっかり隠すために使われます。英国式のベストを簡略化したタキシードで使うカマーバンドは、米国式のスタイルで良く見受けられます」