SCARF & TIE
ひと匙のウィットが紳士の魅力を引き立てる
エルメスがヒントをくれた「個」の時代の個性の見せ方
「個」の表現の重要性が増して、より高いセンスが問われるようになった平成。エルメスは常に、洒脱に装うためのヒントを示してくれた。たとえば写真左端のタイ。もちろん上質なシルクを用いたタイだが、タータンチェック柄や、大剣裏へあしらわれたピアスの刺繍には”パンク”な薫りも。大人の魅力は、こうしたさりげない遊び心に滲むのだ。丈が短く幅が狭い、巻かずに垂らすのがサマになるマフラーもしかり。
無難ではつまらないし、奇抜では浮いてしまう、そんな難しい舵取りに挑む紳士が選ぶべき鉄板の答えが、ここにある。

タイ:英国パンクの趣が滲む、その名も「パンク」と、日食や月食を想起させるドットをあしらった「エクリプス」。ともにさりげなさが魅力。
スカーフ:多様な巻き方ができる菱形の「ロザンジュ」は、マルタン・マルジェラがエルメスのレディスプレタポルテのデザインを手掛けていた’01年に誕生。写真はプラグコードをチェック柄に見立てたユニークな「アンプラグド」柄の一枚。
マフラー:巻かずに垂らすか一巻きするくらいがちょうどいい、幅25×長さ140cmの小ぶりな「コレージュ」。エルメスのカシミア100%、リバーシブルでこの価格はお値打ち。