吉田 この4足(フォトギャラリー)はシェイプの方向性が近いですよね。各ブランドがラストメイキングに試行錯誤を重ねて、その答えとしてここに辿り着いたんだなという感じがします。
青柳 実は今日、ジョンロブの7000ラストの靴を履いてきたんですが、やっぱりバランスが最高ですね。ラウンドトウなんだけどスマートで、とてもモダンな表情です。
池田 フランスが本拠のブランドですから、独特の洗練された雰囲気がありますよね。あと、こちらは生粋の英国靴ですが、エドワード グリーンの「82」も近いものを感じます。そもそもラストで靴を語るという文化はエドグリとオールデンから始まりましたからね。今、靴好きたちが木型云々で盛り上がれるのも、ここのおかげというわけです。

吉田 クロケット&ジョーンズとチャーチはビームスでも長年扱っていますが、どんなパンツにも合いますね。ドレス靴として、どちらも間違いのない一足といえます。
池田 平成30年間で、日本の高級紳士靴の市場は目覚ましく拡大しました。おそらく数百倍ですね。そんな奔流の中で磨かれた平成靴の到達点が、この4足の中にあるわけです。
青柳 ジャストフィットの概念もここから学びました。そう考えると、平成靴って素晴らしいですよね。
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[MEN’S EX 2019年1月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)