気張らずセンスよく見せるための手っ取り早い方策が、メランジ調生地の活用。理由は、単色のように見えてそれより奥行きがある”1.5色”ライクな発色だ。単色よりも中庸的なトーンになるため、他アイテムの色柄とも馴染ませやすく、カンタンに配色上手になれるのも、メランジならではの魅力と言えるだろう。

メランジ調の豊かな風合いを白のツイルシャツで際立たせる
黒糸と白糸がジグザグ模様を描く、どこかヴィンテージの趣が薫るメランジ調生地を用いたスーツ。その温かみを活かすべく、タイはブラウン系のレジメンタルタイを合わせた。リネンウールのタイの節感も、ニュアンスアップに貢献。シャツは適度な素材感のあるツイルの白シャツを選び、風合いのバランスに配慮しつつ、スーツの趣を際立たせている。

暖色×メランジで温かみある胸元を
風合いに漂う温かみが、メランジ調の魅力の1つ。暖色ならそれが一層際立ち、効果的に秋冬らしさの演出ができる。写真のスタイルでは、ブラウン基調のメランジジャケット&レジメンタルタイをセレクト。シャツはブラウン×白のロンドンストライプ柄を選んで色合わせしつつ、ストライプ オン ストライプを演出した。温かみとシャープな趣、双方が滲むVゾーンだ。
V Zone Column
メランジってどんな生地?
色の異なる繊維を撚り合わせた杢糸を用いたり、多色の色糸で織ることによって、細かなまだらを演出したのがメランジ調生地。単色糸のそれよりも表情に奥行きがあり、まだらになることでトーンが抑えられ、印象が和らぐ。他の色柄に馴染ませやすいのも強みだ。
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※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2018年9月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)