
確かな審美眼を持つウェルドレッサーが長年愛用したいと注目する、気鋭のブランドや今季の新作、さらに隠れた名品を紹介。

ワールド フットウェアギャラリー バイヤー 日高竜介さん
世界中の名靴を取り扱う、同セレクトショップの目利きバイヤー。本誌の靴特集では、読者にわかりやすくトレンドを解説してくれる。
JOHN SMEDLEY
ジョン スメドレーの半袖コットンニット
・ジャケットに合わせやすい気品あるデザイン
「アメカジからお洒落に目覚め、Tシャツといえば目の詰まった綿製でしたが、40代後半になり歳に合った上質なものを探しました。そこで出会ったのが襟付きのイメージが強かったジョン スメドレーのこちら。1枚でもサマになりますが、優しい肌触りや品のあるシルエットはジャケットとも好相性です」。各2万4000円(リーミルズ エージェンシー)

ファッションジャーナリスト 矢部克さん
メンズファッション全般の歴史やスタイル、トレンドを熟知。また本誌やさまざまな媒体で活躍する、日本を代表するお洒落のご意見番。
RALPH LAUREN PURPLE LABEL
ラルフ ローレンパープル レーベルのリネンスーツ
・ラルフならではの高級感とトレンドをリネンスーツで再現
「現在ではさまざまなリネンスーツが展開されていますが、このブランドが手がけるとこんなにも美しいデザインにまとまるのかと感心しました。淡いピンクは少々クセがありますが、プレタでの展開に脱帽します。そしてクラシカルな印象のベルトレスパンツで、トレンド感を打ち出している点もさすがのひと言ですね。シルエットから細部のディテールワークまでブランドのクリエーションの高さに納得。ラルフ ローレン パープル レーベルだからこそ構築できる高級感のあるルックスは時代を経ても廃れず、これから長年重宝できそうですね」。ジャケット26万4000円、パンツ6万9000円(以上ラルフ ローレン)

イラストレーター 綿谷 寛さん
本誌以外にも兄弟誌ビギンや広告等でイラストを執筆。業界では画伯の愛称で親しまれ、無類のファッション愛好家としても有名だ。
DRAKE'S
ドレイクスのロングポイントレギュラーカラーシャツ
・あらゆるスタイルに馴染む襟型がいい
「英国シャツといえばワイドカラーが定番かと思いますが、最近はレギュラーカラーに注目しています。こちらは襟先がロングポイントになっていて、ドレススタイルにはキチッと馴染みますし、カジュアルアップにも合わせやすい。洗いざらしでも着られる生地感など、幅広い装いに使える点が愛用したいポイントです。英国伝統のロンドンストライプ柄ながら、今の気分を楽しめる良いとこ取りな1枚です」。2万7000円(ドレイクス 銀座店)

セブンフォールド 代表 加賀健二さん
老舗セレクトショップの代表を経て、セッテピエゲの名門・セブンフォールドの代表取締役に。フィレンツェ仕込みの装いに定評あり。
ATTO VANNUCCI FIRENZE
アット ヴァンヌッチフィレンツェのセッテピエゲタイ
・後世に受け継ぎたい作りとデザイン
「本物のクラシコ・イタリアを具現化する熟練職人たちにより、ひとつひとつ手作業によって作られたセッテピエゲタイ。それゆえ、クオリティやデザインを含めた完成度の高さは、右に出るブランドはないかと思います。そしてシンプルながらも上品なVゾーンを演出できる、圧倒的なデザイン美。後世に受け継がれる新定番と言えるでしょう」。(左)2万9000円(右)2万8000円(以上バーニーズ ニューヨーク)

スタイリスト 大西陽一さん
数々の雑誌やCM、広告のスタイリングなどで活躍。洋服のお直しを行う「アルソーレ」を横浜のたまプラーザで営業中。
ATTO VANNUCCI FIRENZE
アット ヴァンヌッチフィレンツェのセッテピエゲタイ
・軽快なソール採用で今と昔の空気をミックス
「スニーカーブームに差をつける一足がこちら。クラシカルなローファー風のアッパーとスニーカーソールを採用し、温故知新なデザインにまとめているところが肝です。スポーティながらも上品で、歳を重ねても長年履きたいスニーカーと言えるでしょう」。6万5000円(ゼニア カスタマーサービス)

GMT 代表取締役 横瀬秀明さん
ジャラン スリウァヤやアイランドスリッパ等を扱うGMTの代表取締役。無類の靴&鞄好きで知られ、モノ選びの基準は常にトラッド。
LLOYD FOOTWEAR
ロイド フットウェアのミュージックケース
・当時のフォルムをそのまま忠実再現
「1970年代、日本で初めて紹介されて以降、工場の閉鎖などで入荷されていなかったのですが、再生産が決定し復活。当時のデザインが復刻されていて、ファンのひとりとしてはたまらない仕様。昔と変わらないものを今らしく使うことに新鮮さを感じますね」。4万8000円(ロイド フットウェア 銀座)

ファッションディレクター 青柳光則さん
本誌では師範代の愛称でお馴染み。自身で運営する「ハミッシュ」のHPでは小誌で連載されていた「お洒落道場」を連載中。
NUMBER M
ナンバーエムのビッグチノパンツ
・モダンな仕様ながらかつてのプレッピーを彷彿とさせる
「'70年代にはチノを、'90年代にはビッグチノを穿いていましたが、最近またその気分に。このパンツは高いストレッチ性を持ちつつハリのある生地を使い、ストレートなシルエットをキープ。ゴム仕様のウエストは着用感も楽で、時代性も押さえられています」。2万8000円(オールウェイズ)

ユニオンワークス 代表 中川一康さん
日本のシューリペア市場の先駆者。トラディショナルな英国アイテムについて豊富な知識を持つウェルドレッサーとして知られる。
GAZIANO & GIRLING
ガジアーノ&ガーリングの「モンタン」
・受け継がれてきた伝統を普通にこなす難しさに感動もの
「昔ながらの手法を今でも当たり前のように手作業でこなす技術には感動します。それらを踏まえたオリジナルラストから構築された靴は履きやすくも工芸品のよう。オーセンティックなデザインを踏襲しつつ、エレガントに履くことができる現代の名品です」。16万円(ユニオンワークス 銀座)

ワールド フットウェアギャラリー バイヤー 日高竜介さん
世界中の名靴を取り扱う、同セレクトショップの目利きバイヤー。本誌の靴特集では、読者にわかりやすくトレンドを解説してくれる。
JOHN SMEDLEY
ジョン スメドレーの半袖コットンニット
・ジャケットに合わせやすい気品あるデザイン
「アメカジからお洒落に目覚め、Tシャツといえば目の詰まった綿製でしたが、40代後半になり歳に合った上質なものを探しました。そこで出会ったのが襟付きのイメージが強かったジョン スメドレーのこちら。1枚でもサマになりますが、優しい肌触りや品のあるシルエットはジャケットとも好相性です」。各2万4000円(リーミルズ エージェンシー)

ファッションジャーナリスト 矢部克さん
メンズファッション全般の歴史やスタイル、トレンドを熟知。また本誌やさまざまな媒体で活躍する、日本を代表するお洒落のご意見番。
RALPH LAUREN PURPLE LABEL
ラルフ ローレンパープル レーベルのリネンスーツ
・ラルフならではの高級感とトレンドをリネンスーツで再現
「現在ではさまざまなリネンスーツが展開されていますが、このブランドが手がけるとこんなにも美しいデザインにまとまるのかと感心しました。淡いピンクは少々クセがありますが、プレタでの展開に脱帽します。そしてクラシカルな印象のベルトレスパンツで、トレンド感を打ち出している点もさすがのひと言ですね。シルエットから細部のディテールワークまでブランドのクリエーションの高さに納得。ラルフ ローレン パープル レーベルだからこそ構築できる高級感のあるルックスは時代を経ても廃れず、これから長年重宝できそうですね」。ジャケット26万4000円、パンツ6万9000円(以上ラルフ ローレン)
[MEN’S EX2018年05月号の記事を再構成]
撮影/片桐史郎(TROLLEY)、若林武志、岡田ナツ子、長尾真志、村上 健、杉山節夫、大泉省吾、田中新一郎八田政玄、武蔵俊介、久保田彩子 スタイリング/武内雅英(CODE)、宮崎 司(CODE)、佐々木 誠 ヘアメイク/松本 順(辻事務所)、勝間亮平(MASCULIN) 構成・文/伊澤一臣、宮嶋将良(POW-DER) 取材・文/安藤菜穂子、酒向充英 文/長崎義紹(paragraph)、中河由起恵(paragraph)、吉田 巌(十万馬力)、秦 大輔、安岡将文、池田保行(04)、礒村真介 撮影協力/七彩、新宿パークタワー、パークハイアット東京、リュド・ヴィンテージ目白