
地味すぎず悪目立ちもしない「ちょうどいい」さじ加減

ビジネスにおいて、地味すぎて存在感がないことも派手すぎて軽く見られることも不利になることがあるが、そのさじ加減は実に難しい。そんな中、シャツやタイとも合わせやすくバランスも取りやすい、そのスーツが「0.5柄」である。1月号でも紹介した「シャドウ柄=0.5柄」のスーツは、控えめなVゾーンとならその端正さを引き立て、華やかなVゾーンとならその柄立ちを馴染ませてくれる。遠目には無地の落ち着いた礼節を感じさせ、距離1mでさりげなく洒脱さを薫らせられる巧さが装えるだろう。
0.5柄スーツなら…引き立て役にも馴染ませ役にもなり、着こなしやすい
よく見ると表情豊か

どちらも一見無地

左:ERRICO FORMICOLA / エリコ フォルミコラ
織り柄グレンチェック
単色の糸を使いながら、織りでグレンチェックを表現した技あり生地のスーツ。白場の多いVゾーンも、織り柄がビジネスにも相応しいエレガンスを添える。

貫禄のVゾーンともマッチ
ペイズリー柄は悪目立ちすることがあるが、Vゾーンを包み込むように全体を品よく見せることができる。スーツ上と同じ。
右:CARUSO / カルーゾ
トーン・オン・トーンで描く英国柄
英国伝統のグレンチェックをネイビーの同色柄で表現したイタリアらしい柔らかな生地を使用。メリハリの効いたVゾーンを中和する。

端正なVゾーンともマッチ
アレンジの効いたストライプタイともケンカせず、白シャツの上品さを立てながらうまくまとまる。スーツ上と同じ。
[MEN’S EX2018年03月号の記事を再構成]
撮影/谷田政史(CaNN)〈人物〉、若林武志〈静物、取材〉、上仲正寿〈取材〉、長尾真志〈取材〉、武蔵俊介〈静物〉、久保田彩子〈静物〉 スタイリング/武内雅英 ヘアメイク/MASAYUK(I The VOICE) 構成・文/伊澤一臣 文/池田保行(04)、秦大輔、間中美希子、吉田 巌(十万馬力) 撮影協力/バックグラウンズ ファクトリー