木型=ラストは靴の生命線。いくら素材や仕立てにこだわっていても、ラストが凡庸では決して”名靴”とは呼ばれない。そこでここでは、本誌頻出の名靴たちが採用するラストを、ジャンルごとにご紹介。ここから各ブランドの靴作りに対する思想や美学を読み取ってほしい。
FILE.4 世界が認めたオンリー1
木型には長年そのモデルに使われ続けてきたことで、
品番自体が靴の代名詞となっているものも…。
下で紹介する2足は好例である。
エドワード グリーン 32(ドーヴァー)


ドレスUチップを支える細身木型
同社の中でも歴史あるラウンドトウ。ボールジョイントが狭く、すらりと美麗なフォルムだ。写真の名作Uチップ「ドーヴァー」に長年使われている。
ジェイエムウエストンの41(180 シグニチャーローファー)


端正に見えて足へのフィットも最高
1940年代後半に200以上の試作を経て開発され、以来フォルムを変えていないローファー用木型。
足の形に沿う普遍的シェイプで、洒落者を魅了。
LAST Column
180ローファーはどんな人にも合う?

ウィズ展開の豊富さは、ジェイエムウエストンの大きな魅力だ。180ローファーの場合も、4mm刻みでA〜Fまでの6種類用意。自分の足幅に最適な1足を入手できる。
[MEN’S EX2018年02月号の記事を再構成]
撮影/平井敬治、宇田川 淳、植野 淳、村上 健、岡田ナツ子、武蔵俊介、久保田彩子 スタイリング/武内雅英(CODE) ヘアメイク/勝間亮平(MASCULIN) 構成・文/POW-DER 文/竹石安宏、吉田 巌(十万馬力)、山田純貴、安岡将文、間中美希子、秦 大輔 撮影協力/モルテーニ東京