上品な外見と脱ぎやすさが活躍の理由
デザインの趣向性、フィッティング、手入れ具合などドレス靴から得られる情報は、ともすればスーツよりも多い。だからこそ人は”足元を見る”。それゆえ一流の企業人は最高の足元にこだわっている。

田中岳俊さん
外資系保険会社 ファイナンシャルプラン アドバイザー

アンティーク雑貨店を営む奥様とともに、靴購入のため何度も渡英。所有数100足以上という、紳士靴を愛してやまない御仁だ。

中庸に見えて格があるそれがお客様の信頼を生む
仕事柄、職業、立場、年収、ライフスタイルなど、千差万別な人物と相対する田中さんにとって、靴選びは非常にセンシティブな問題とか。
「派手過ぎるのはもちろんNG。とはいえ、みすぼらしく見えるのも良くありません。品格を備えながらも、あくまで控えめな靴が理想です」
そんな田中さんが選ぶ”間違いのない1足”は、エドワード グリーンのチェルシーだ。100足以上を誇る田中さんのコレクションにおいて、ジョン ロブも肩を並べるほど愛用しているが、ビジネスシューズとして考えた場合、エドワード グリーンが個人としては最適だと考えているという。
「エドワード グリーンの魅力は、手堅く真面目に作られたことから来る端正な佇まいだと私は思っています。それゆえでしょうか、靴に詳しい、詳しくないを問わず、お客様から”良い靴ですね”とお褒めの言葉を頂く時は大抵エドワード グリーンです」
そしてチェルシーを選ぶ理由はその履き心地のよさにあるという。田中さんの愛靴のラストは82。同ラストは、見栄えと実用性を完璧なバランスで兼ね備えていると語る。
「やはり仕事靴ですから、1日履いて足が痛くなるようではいけません。その点、82のラストは、私の足にぴったりと合うのです。それゆえ長時間履いてもストレスを感じることはありません。」
お客様の自宅や会食で靴を脱ぐ際に見える内側のロゴにも、同ブランドならではのメリットが。ブランドを知らない人には嫌味に見えず、一方わかる人には通に見られるからだ。
「靴を通じて、親密になったお客様も少なくありません。紳士靴に明るくない女性のお客様から褒めて頂くこともあり、その度に、仕事靴選びの大切さをより痛感しています」

インソールのロゴが思わぬ効果も!
インソールのロゴをチェックされる機会は多いそう。ロゴのおかげで仕事が上手くいったこともあったとか。
田中さんの好印象を継続させる5足
[MEN’S EX2018年02月号の記事を再構成]
撮影/平井敬治、宇田川 淳、植野 淳、村上 健、岡田ナツ子、武蔵俊介、久保田彩子 スタイリング/武内雅英(CODE) ヘアメイク/勝間亮平(MASCULIN) 構成・文/POW-DER 文/竹石安宏、吉田 巌(十万馬力)、山田純貴、安岡将文、間中美希子、秦 大輔 撮影協力/モルテーニ東京