
生地を「タグの知名度」よりも”質”で見極めることができたなら、服選びはもっと楽しくなる——。生地の個性からスタイルを導く新発想で、自分に本当に合う”ネクスタイル”、探しませんか。
ウールの常識を覆すタフネスとエレガンス
■REDA(レダ)のレダ アクティブ

ウールの新しい可能性を引き出す機能性生地のコレクション
ウールに様々な機能性を付与したシリーズであり、多彩なタイプが存在。たとえば右のスーツの生地は、生地裏へコーデュラナイロンを格子状に配したもの。高い引き裂き強度と抗シワ性を誇るとともに、撥水性も備える。また左のコートは表がコーデュラナイロン混ウール、裏がウールというダブルフェイスのジャージー素材で、快適さと強度を兼ね備える。
CONPANY PROFILE

1865年、伊・ビエラにて創業。原毛の仕入れから生地の仕上げまですべてを自社で行う、数少ない”一貫紡”メーカーだ。昨今はウールを使用した機能性生地にも注力。宇宙船内で着用するウェアの生地など、最先端の素材提供も行っている。

1865の魅力は……
「自社一貫紡による原毛の良さがそのまま上質へつながっている」
三越伊勢丹 バイヤー 鏡 陽介さん(左)
メイド・トゥ・メジャーにこの人ありの敏腕バイヤー。撮影時のスーツは一目惚れで仕立てた、レダのアムンゼン(梨地)生地の一着。
レダ アクティブの魅力は……
「見た目はエレガントなのに、極めてタフなスペック」
三越伊勢丹 バイヤー 篠崎克志さん(右)
素材開発のバイヤーを経て、商品開発のバイヤーへ。最近の愛用スーツはレダ アクティブ。雨天に着て撥水性にも仰天したとか。
素材の上質さと革新性の両輪が、レダ社の強み
伊・ビエラで150年以上続く老舗、レダ社といえば、ハイテクな生産設備を駆使したコストパフォーマンスの高い生地作りで知られる。しかし、それは単に価格設定が優れている、というハナシではない。「コストパフォーマンスは確かに高いのですが、それは自社一貫紡であるがゆえに外注コストが少ないから。彼らが扱うウール原毛の質は、実は世界でも指折りなんです」と証言するのが、世界の生地に精通する三越伊勢丹バイヤー、鏡さん。
原毛の良さはクラシカルな生地が揃う「1865」コレクションに顕著で、中でもスーパー150’sからの「マイヨール」はカシミヤのような極上タッチ。「優れた生地を適正価格で提供する誠実なメーカー、と表現するのが、的確だと思います」(三越伊勢丹 バイヤー 鏡さん)。
もう1つ、レダの本質を語るうえで外せないのが『レダ アクティブ』の存在。機能性生地が揃うこのコレクションは元々スポーツ用途に特化したものだったが、昨今はドレスにも裾野を広げ、タフなスーツを求めるユーザーから高い人気を博する。
「優れた引き裂き強度や抗シワ性を備えながら、見た目はちゃんとエレガント。最先端のスペックを追求しながら決してリアルを外さないところも、レダ社ならではの魅力です」(三越伊勢丹バイヤー 篠崎さん)
選りすぐりの原毛が生む、麗しきドレープ

REDA(レダ)の「1865」
老舗の表現力が際立つクラシックライン
レダ社が伝統的に得意とする、クラシックなドレスファブリックを扱うコレクションが「1865」。圧倒的なコストパフォーマンスのスーパー110’s生地や、スーパー150’s〜の極細原毛を用いたカシミヤライクな「マイヨール」といった、ファインタッチの生地が充実している。

美しさの理由


原毛の買い付けから行う”一貫紡”スタイル
羊牧場を所有するとともに、シドニーにある自社経営の会社を通じて原毛の仕入れを行っているレダ社は、常に良質な原料を入手できる。これを高度にオートメーション化された設備で織りあげ、最終加工まで行う自社一貫紡のスタイルで、高品質を維持しているのだ。
お問い合わせ先
レダのブランド、バンチに関するお問い合わせ先/
レダ ジャパン TEL: 03-3516-0085
[MEN’S EX 2017年12月号の記事を再構成]
撮影/若林武志 スタイリング/四方章敬 文/秦 大輔