
中村さんのイチオシはこの3着!
ブリティッシュブーム経験者には懐かしいモックネックが今季復権。タートルネックの”次”として、今季揃えたいアイテムだ。

ANDREA FENZI
アンドレア フェンツィ
今を感じるイタリアニットブランド
クラシックモダンなテイストで注目の高まるイタリアのニットブランド。ハイゲージのモックネックはスーツに重ねたときの収まり具合が、モデル写真のとおり絶妙。ビームス別注はこの黒をはじめとする定番色に加えて、旬のボルドーも揃う。2万円(ビームスF)
LETROYES
ルトロワ
主役も脇役もこなせる万能ミドルゲージ
オフホワイトの畦編みが優美なこちらは、程良いボリュームのミドルゲージがインナーとしても単品でも使いやすい一枚。すっきりしたシルエットで、モコモコせず洗練された印象だ。ウールカシミヤ素材は肌触りも柔らかく、高級感も満点。3万6000円(ビームスF)
JOHN SMEDLEY
ジョン スメドレー
旬バランスが絶妙な老舗のモックネック
上質なメリノウールを用いたハイゲージのモックネックニットを、日本人にも適した細身の「イタリアンフィット」で別注。着丈や袖丈をはじめ、首元の収まり具合までサイズバランスが計算されているため、秋冬の主戦力として活用できる。3万1000円(ビームスF)
一枚持っておけば、この秋、大重宝すること確実
M.E. そもそもモックネックニットとはどんなニットですか?
中村 タートルネックよりも首が短い、いわゆるハイネックのことです。もともと英国ニットブランドでは定番のアイテムで、’90年代のブリティッシュブーム時にはスタンダードなものでした。
が、’90年代後半のクラシコイタリアのブーム以降は、イタリアの定番であるタートルネック人気に押されてモックネック人気が下火に。それが今季の英国調ブームで久々に復活を果たしたのです。
実はモードブランドの中では数シーズン前からモックネックが復権していて、その流れがクラシック分野にも及んでいるという背景もあります。さらに、ジャケットのインナー使いができるニットとして、クルーネックに代わるアイテムとして注目されていることも理由のひとつです。
M.E. モックネックならではの良さとはなんでしょうか?
中村 首元がシンプルに見えるので、スーツやジャケットのインナーとして非常に使いやすいことがまず挙げられます。
モックネックはタートルネックと比べると首のリブが低めなので、タートルネック特有の首の詰まりが気になる方にもおすすめです。
さらにネッカチーフで首元をアレンジすることも可能。大変便利に使えるので、今シーズン一枚持っておいて損はありませんよ。
まだまだある!旬モックネックニット”買い”の10選(写真10点)
スーツやジャケットに重ねやすいハイゲージからカジュアル向きのローゲージまで、今季のモックネックニットはバリエーション多彩。トップスコーデが瞬時に決まるところもイチオシの理由だ。
中村達也さんprofile
ビームス クリエイティブ ディレクター。1963年生まれ。「ビームスF」「ブリッラ ペル イル グスト」といったドレス部門を統括。トレンドを丹念に分析し、論理的でわかりやすく解説する手腕は服飾業界随一。本誌でもご意見番的存在。
中村さんの公式サイトでは、大人気ブログ「ELEMENTS OF STYLE」をはじめ、各種SNSの投稿などを一挙公開している。https://tatsuyanakamura.amebaownd.com
[MEN’S EX 2017年11月号の記事を再構成]
撮影/島本一男 スタイリング/四方章敬 ヘアメイク/TOYO(bello) 文/間中美希子