「バチン!」力士たちがぶつかり合う迫力に圧倒される
見学は土俵のすぐ横の畳の上からさせていただけるので、かなり近いです。力士たちの息づかいや時には苦しそうな表情もバンバン伝わってきます! こんなに間近で稽古が見られるとは。
稽古場では、「黒いまわし」と「白いまわし」の力士がいます。幕下以下が「黒いまわし」、十両以上=関取は「白いまわし」をつけると決まっているそうです。

間近で見ていると、力士たちの腕や太ももの筋肉の付き方や張りが素晴らしいことに驚きます。日々の努力の賜物ですね。そんな体同士が目の前でぶつかり合う迫力は圧倒的! 立ち合いの「バチン!」という激しい音が耳に残ります。

稽古の様子をじっと見守る千賀ノ浦親方。いつもニコニコ笑顔の親方ですが、稽古中は厳しい表情になり叱咤激励を飛ばします。この日は、若い力士がかなりしごかれていました。ぶつかり稽古(受け手と攻め手に分かれ、攻め手の力士が受け手の胸に全力でぶつかっていく稽古)を何度も何度も……。涙が滲んでいるように見えました。こういった厳しい稽古が心と体を鍛えるのでしょう。
しごかれていたのはまだ10代の若手力士。後日、「あんなに厳しい稽古をしていると、家に(実家)に帰りたくなったりしないですか?」と聞いてみると、「一度もホームシックになったことはないんです!」と力強い返事が返ってきました。きっといい環境で相撲に打ち込むことができているのだと思います。
中学を卒業してすぐ親元を離れ相撲の世界でやっていくのは、並大抵なことではないでしょう。若い力士たちが厳しい稽古に耐えながらひたむきに前を向き続けている姿を見ていると、「私ももっと頑張らないとな」と希望や活力をもらえます。