ホテル外でのアクティヴィティ比重が高いのなら

他方でソウル市街中心部での滞在が必須という人向けに、薦められるホテルがある。それが金融センターやビジネス街として知られるヨンドゥンポ(永登浦)で今年4月に開いた「フェアフィールド・バイ・マリオット・ソウル」だ。そのコンセプトは「シンプルであることの美しさ」。現代のツーリストが旅先で求める「必要最低限」ではなく「満たされるための必要十分」を提供するという。例えばソウルの同ホテルの客室は、平均20m2とビジネスホテルの標準からすれば広く、TVは42インチの大型スクリーンのものが備えられ、wifi環境も高速。ちなみに部屋に置かれたミネラルウオーターも、宿泊料に含まれるコンプリメンタリーだ。

客室ごとにアイロンやトラウザープレッサーはないが、ホテル内にセルフのコインランドリーが設けられているし、24時間のフィットネスも完備している。ワインのストックを備えた気軽なホテルダイニングもあるなど、ホテル内で完結できるサービスや「必要」のレベルが高いのだ。

ところでフェアフィールド・バイ・マリオットは、市街地にだけ特化している訳ではない。積水ハウスと提携して2020年秋から5府県15軒で、道の駅のすぐ傍にロードサイド型ホテルとしても展開していくことが先頃、発表された。道の駅をハブに、ご当地の魅力を体感するような旅がしやすくなるということだ。むしろホテルにいる時間の短い、アクティヴィティ重視のツーリストに向けられたホテルといえるだろう。