翌朝、いささか飲み過ぎたか寝坊。午後から東京で仕事なので早めに帰るため 9:30の三島駅行きのバスを予約してある。ギリギリ露天風呂にも行けるが、ここは80秒で溜まるという部屋風呂を試してみた。水量が豊富で本当にすぐ浴槽がいっぱいに。これは助かる。
相変わらず曇天で富士山は見えないが、また来ればいいかと思い直す。ホテルの人から「朝食も自慢です」と言われていたことを思い出し、階下へと向かう。
ホテル自慢の朝食(写真5枚)
「スパークリングワインをどうぞ」と勧められるままに、起き抜けの1杯が胃に染み渡る。胃を守るためにも毎朝作るというフレッシュジュースを一緒に飲む。ニンジンとセロリ、豆乳の「若返りジュース」、小松菜とクレソン、青汁の「百歳ジュース」、ゴーヤーとマンゴーなどの「GMジュース」、そして「朝摘み生トマト入りジュース」の4種があり、生トマトは苦手なので3種を少しずついただく。どれもうまいが、酸味と苦味のバランスがいい「GMジュース」が気に入った。
朝食は和食で先に予約していて、小鉢がズラリと並ぶ。派手さはないがどれもていねいに作られたもので、誠実。また、オムレツなど卵料理も選べ、桜エビ入りのオムレツをオーダー。さらに地物の鰺の開きも付くというから、豪華。おかわりするか迷ったが、さすがに暴食気味なのでここはグッと我慢した。
食べ終えたら、身支度を調えロビーで船を待つ。船で対岸へと渡り、ホテルのバスで三島へ。駅へ向かうバスから「若山牧水記念館」への案内表示が見えた。どうやら沼津にあるらしい。牧水といえば旅と酒を愛した歌人。時間があれば寄りたいところだった。残念だが、それもまた次回にしよう。

三島駅では「港あじ鮨」を購入。二泊三日で酒を飲む、湯に浸かるという信条の下に計画した今回の男の飲んだくれ旅もこれにて、現実へと戻る。さあ、仕事だ。
DATA
淡島ホテル
住所:静岡県沼津市内浦重寺186
TEL:055-941-3341
(チェックイン 14:00、チェックアウト 11:00)
http://awashima.com
取材・文/藤村 岳
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