岩の聖地「国東」の古刹に”幻のレストラン”が出現! 行ってわかった究極の食イベント「DINING OUT」の正体とは?【前編】

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今、話題のシェフによる一期一会の美食を堪能

ダイニングアウトでは今まで錚々たる料理人が腕をふるってきたが、今回も例外ではない。「DINING OUT KUNISAKI with LEXUS」で料理を担当するのは、東京・南麻布の中国料理店「茶禅華」の川田智也シェフ。店がオープンしてからわずか9カ月でミシュラン2つ星を獲得した、今、注目の料理人である。

川田智也シェフ
今回、料理を担当する川田智也シェフは、「麻布長江」にて中国料理の研鑽を積んだ後、日本料理「龍吟」で腕を磨いた異色の経歴の持ち主。

ディナー会場では、川田智也シェフが特設されたオープンキッチンで腕をふるっているのが見えた。いよいよ待ちかねていたディナーの始まりだ。

ディナーのお品書き
11品で構成されたディナーコースは二晩限りの特別メニュー。国東ならではの食材が川田シェフの技で洗練された料理に昇華される。

結論から言ってしまうと、国東の食材を使った川田智也シェフの中国料理はどれもこれも素晴らしいものだった。調理法、盛り付け、器の使い方に卓越した技と感性が息づいている。

川田智也シェフの特別ディナーをご堪能あれ(写真5枚)

特に惹きつけられたのは7品目に登場した「三島フグ」を使った料理。三島フグは地元の国東では評価されず、安価で取引されている地魚だが、川田シェフはコレを市場で見つけていたく気に入り、四川省伝統の「ガンシャオユイ」という料理を思いついたそうだ。川田シェフのクリエイティビティがなければ、三島フグの魅力は眠ったままだったかもしれない。

また、料理にペアリングされるドリンクも意表を突くものばかりだった。「茶禅華」はワインのペアリングはもとより、ティーペアリングでも定評がある。文字どおり、お料理に合わせてお茶を提供するのだが、このダイニングアウトにおいてもその実力は健在。印象的だったのは、会場である文殊仙寺の裏手に湧く「知恵の水」と四川の茶葉を合わせた1杯だ。

お茶「峨眉雪芽」
ディナーの最初に振る舞われたお茶「峨眉雪芽」。

採用されたのは世界遺産でもある四川省峨眉山で採れる「峨眉雪芽」。雪の残る時季、霧がかかる標高800〜1200mで作られるこの緑茶と「知恵の水」のハーモニーは繊細でやわらかく、口に含むと穏やかでとろりとした甘みが広がる。この掛け合わせも、ダイニングアウトだからこそ実現できたものだ。

「DINING OUT KUNISAKI with LEXUS」会場の風景
コラムニスト・中村孝則氏のナビゲートのもと、この日は約40名が特別な時間に酔いしれた。

どうだろう。「ダイニングアウト」がいかにエクスクルーシブなイベントであるかおわかりいただけただろうか。話が少々長くなってきてしまったので、前編はこれでおしまい。後編にて、単なる「食イベント」に留まらない、ダイニングアウトの魅力を深掘りしようと思う。

この記事は前編・後編にわけてお送りします

「ダイニングアウト」公式サイト


取材・文/甘利美緒

旨みがギュッと凝縮した「くにさきオイスター」に、日本と中国、それぞれ30年物の古酒の香りをプラスした前菜。

旨みがギュッと凝縮した「くにさきオイスター」に、日本と中国、それぞれ30年物の古酒の香りをプラスした前菜。

紹興酒の香りをまとったドジョウのおこげ揚げ。器には、文殊仙寺の境内にあった石を焼いて使用。

紹興酒の香りをまとったドジョウのおこげ揚げ。器には、文殊仙寺の境内にあった石を焼いて使用。

川田シェフがかつて訪れた四川の霊山「峨眉山」へのオマージュ的な一皿。唐辛子と山椒の下には国東のブランド豚「桜王豚」のスペアリブが隠れている。

川田シェフがかつて訪れた四川の霊山「峨眉山」へのオマージュ的な一皿。唐辛子と山椒の下には国東のブランド豚「桜王豚」のスペアリブが隠れている。

地魚「三島フグ」を250度の高温で揚げて用いた一品。魚の鬼のような形相が印象的だ。

地魚「三島フグ」を250度の高温で揚げて用いた一品。魚の鬼のような形相が印象的だ。

地鶏「冠地どり」を使ったメインディッシュ。胸肉、手羽先、腿肉、そしてガラが、川田シェフの手で魅力的に表現されていた。ちなみに麺に添えられるXO醤にも国東の食材がふんだんに使われている。

地鶏「冠地どり」を使ったメインディッシュ。胸肉、手羽先、腿肉、そしてガラが、川田シェフの手で魅力的に表現されていた。ちなみに麺に添えられるXO醤にも国東の食材がふんだんに使われている。

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