“大事を始めるには、まず手近なことから始めよ”、と教える中国の故事「隗より始めよ」。本連載では、”良い関係を築くには、まず一緒に食事しよう”との発想のもと、達人たちのリアルな会食術を掘り下げる。

2018年1月に就航した洋船「GRACE Ⅱ」。地下鉄御堂筋線・淀屋橋駅からも、京阪中之島線・なにわ橋駅から徒歩4分程度の若松浜公園船着場を発着場所とし、ビジネス街や繁華街の光を眺めながらのクルーズ(120分)を、本格的なイタリアンレストランが提供するコース料理と共に楽しめる。定員は最大30名で、貸し切りのみの利用(最少催行人数は要お問い合わせ)。
今月の”会”の達人

カトープレジャーグループ
代表取締役 兼 CEO 加藤友康さん
1965年大阪府生まれ。大学在学中より父親である創業者の事業に携わり、22歳で現職に。多角的な視点からレジャー事業のプロデュースを手掛け、年商規模220億円、年間500万人に及ぶ顧客を動員。
エンタメ性を備えた動くレストラン
ホテル、旅館、公共リゾート、スパ、エンタテインメント、レストランなど、さまざまな事業のトータルプロデュースを展開する「カトープレジャーグループ」の代表取締役・加藤友康さんは、言ってみれば”おもてなしのプロ中のプロ”である。しかも、年間の会食回数は優に300回を超すらしい。そんな加藤さんは接待を主催する際、どうやらモノよりコトを重視しているようだ。
「接待は普通の食事とは毛色が異なります。あくまで相手本位。会食慣れしている方々はそもそも美食家の方が多いので、私なら相手に喜んでいただくコト、つまり記憶に残る演出の方に神経を注ぎます」
そんな加藤さんの切り札が「KPGリバークルーズ」。大阪の船文化を追求しようと自ら手掛ける、肝いりのレストラン船だ。
「手前味噌ながら、移り変わる景色と共に会食するのは新鮮な体験だと、皆様笑顔でお過ごしくださいます。貸し切りにすればじっくり話せるのも都合がいいですね。私はささやかな心配りのつもりで、お相手の社名を入れた旗を立てるようにしています。船には遅刻できないというデメリットが付き物ですが、レストランより船の方が意外と時間に遅れずお越しいただけます(笑)」
“会”を成功に導くには”ここにしかない”体験を共有する
KPG リバークルーズ「GRACE」 ギャラリーを見る(写真4点)
KPG リバークルーズ「GRACE」
住所:大阪府大阪市北区西天満2-1-18
若松浜公園船着場
TEL:0120-0489-14(10時〜 21時)
ホームページ: http://www.kpgrivercruise.jp
[MEN’S EX2018年7月号の記事を再構成]
取材・文/甘利美緒