プロゴルフコーチの奥嶋誠昭氏と、ゴルフ大好きゴルフライターの鶴原弘高氏が最新の注目ゴルフクラブを試打計測、気になる性能を徹底レビュー!
TAYLORMADE M3 460 DRIVER
「ツイストフェース」と「ハンマーヘッド」は効果アリ!
兄弟モデルのM4よりも球をつかまえやすい


ライター・ツルハラ 前回に試打したテーラーメイドの「M4 ドライバー」に続いて、今回は兄弟モデルの「M3 460 ドライバー」を試打しますよ。ヘッド体積が440ccの小ぶりモデルもラインナップされていますが、本命はこちらの460ccモデルでしょう。PGAツアーの多くの選手たちもヘッドの大きい460を選んで使っていますからね。「M4 ドライバー」との違いは、ソールに移動式のウェイトが搭載されているところ。もちろん、新テクノロジーの「ツイストフェース」は「M3 460 ドライバー」にも採用されています。

奥嶋プロ 「ツイストフェース」については、前回の「M4 ドライバー」の試打で曲がりを軽減する効果を体感できましたよね。「M3 460 ドライバー」は、ソールの移動式ウェイトが従来のT字型からY字型になっているのもポイントですよ。これによって「M4 ドライバー」と同じ形状のソール溝「ハンマーヘッド」が採用されています。前モデルの「M1 460 ドライバー」は、この部分にタテ方向に動くウェイトが配置されていましたからね。





奥嶋プロ いや?、めちゃ飛んだ! これはイイ!!!
ライター・ツルハラ プロとはいえ、感じ悪いぐらいに飛んでますね。奥嶋プロがヘッドスピード約50m/sで振ると、軽々と300ヤードをオーバーしています。計測値を見ると、打ち出し角が約15度でスピン量が2500回転。高弾道かつほどよいスピン量で、安定感のある球筋になっていますね。
奥嶋プロ ボールスピードも速いです! これは「ハンマーヘッド」の効果かも。実は僕、この「M3 460 ドライバー」をすでにオーダーしちゃってるんですよね。テヘヘ(笑)
ライター・ツルハラ なんだ、もう買っちゃってるのかよ?。それにしても、奥嶋プロにはバッチリの性能です。ただし、ヘッドスピード40m/sで打つとスピン量が2000回転を下回っています。これだとちょっとスピン量が少なすぎるかな。
奥嶋プロ ソールのウェイトをヘッド後方に移動させると、ちゃんと打ち出しが上がってスピン量も増えるんですよ。そういう調整ができるのも「M3 460 ドライバー」の長所です。ハードヒッターだけでなく、平均的なヘッドスピードのアマチュアにも無理なく使える性能だと思いますよ。ツルハラさんはアマチュアのなかではヘッドスピードが速いほうなんで、ウェイト位置はデフォルトの状態でいいと思います。打ってみてください。

ライター・ツルハラ ほんとだ?。打ち出し角が約14度、スピン量が2200回転ぐらい。まさに僕が理想とする飛ばせる数値が出ました! そのうえ「M4 ドライバー」よりもまっすぐ打ちやすい。こっちのほうが球をつかまえやすくない?
奥嶋プロ ヘッドをターンさせやすいんですよね。そのわりにヘッドが機敏に動きすぎることがなく、「ツイストフェース」の効果で曲がりも抑えてくれます。PGAツアープロが使うアスリート御用達のモデルですが、ぜんぜん難しくないですよ。
ライター・ツルハラ ぜんぜんは言いすぎだと思うけど、自分に合ったロフト角でウェイトの調整機能をちゃんと使えば、アベレージゴルファーでも扱いやすいドライバーですよね。ゴルファーのなかには「M4 ドライバー」のほうがやさしく打てると思っているゴルファーが多いけど、それは違うかも。
奥嶋プロ 標準で装着されているシャフトは、「M3 460 ドライバー」のほうがしっかりしています。けれど、打ちやすく感じるヘッドはゴルファーのスイングタイプによると思いますね。
ライター・ツルハラ 世間では予約注文の時点から圧倒的に「M4 ドライバー」のほうが人気でしたが、購入前には「M3 460 ドライバー」と打ち比べてみるべきですね。意外にこっちのほうがいいって言う人が多いと思います。
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テーラーメイド公式サイト
奥嶋誠昭/おくしま・ともあき
JGTOツアープレーヤー資格を持ち、プロコーチとしても活躍中。横浜市都筑区にあるヒルトップ横浜クラブ内にある「ノビテック・ゴルフスタジオ」でヘッドコーチを務め、弾道計測器フライトスコープ、3DモーションキャプチャーGEARSなどの最新機器を使ったレッスンをアマチュアにも展開中。
http://www.nobby-tech.co.jp/swinggear/
鶴原弘高/つるはら・ひろたか
雑誌やウェブで多くの記事を手掛けるゴルフ専業のライター。もちろん自身も大のゴルフ好きで、最新ギアも大好き。オフィシャルハンデは7。ゴルフギア情報を発信する会員制サイト「3up CLUB」のキャスターも務めている。
https://3up.club
文/鶴原弘高