ここでは近代日本を支えてきた老舗メーカーから、新たな発想で躍進する新進メゾンまで、こだわりのメイド・イン・ジャパンを生み出すブランドを紹介しよう。便利さの追求は、単に「ラクをしたい」という怠惰な欲求ではない。むしろ毎日の生活をより便利で快適にすることで心地よさを体感できる豊かな日常の追求だったはずだ。戦後の日本人が磨き上げてきた技術の推進力は、まさにここにある。
老舗テーラーがライフスタイルを考える
「生地本来の肌触りを味わえます」
テイラーアンドクロース
代表
隅谷彰宏さん

AUXCA. TRUNK【オーカ・トランク】/東京
「理由のある服」をコンセプトに、良質なモノ選びに妥協しない人に向け「プライド至上主義」を掲げるコレクションを発信。2016年設立。
熟練の職人技が生む心地よい大人のベーシック
東京・赤坂で70年続く老舗のテーラー、テイラーアンドクロースが手がけるデイリーウェアブランド。シンプルながら生地が持つ「本物」感を引き立たせるデザインが、型紙や縫製にもこだわっているからこそ生まれる上質な着心地を生み出す。
「朝、洋服を選ぶときに、この着心地で一日を過ごしたいと思える服やデザインを意識しています」(隅谷さん)。ブランドの立ち上げには、大学教授や有名スタイリストも参画。イージーパンツもセンターシームが入るなどスポーティ過ぎない佇まいだ。
肌に触れる部分へのこだわり(写真2枚)
[MEN’S EX 2017年11月号の記事を再構成]
撮影/ケビン・チャン スタイリング/武内雅英(CODE) 文/池田保行(04)
※表示価格は税抜き