
東京五輪までのカウントダウンが始まった今の時期は、とくにそうした時間が貴重なものになっているだろう。
「五輪はやはり特別な舞台ですからね。ましてや次は自国開催ですから、アスリート人生最大のチャレンジの場だと考えています。でもだからといって、今の段階で焦ってはいません。トップギアに持っていくのはまだ早い。エンジンはかかっているけれど、ローギアにとどめておく段階。ここでギアを無理に上げると痛い目を見る。今やるべきことはわかっているし、確実にこなしている実感があるので、意外とプレッシャーは感じていないんですよ」
事故や手術といった幾多の試練を乗り越えてきた萩野さんだからこその、メンタルの強さなのだろうか。
「それもありますが、昔から僕は自分が一度決めたことを曲げるのが嫌いなんです。トレーニング最後の50mを30秒で泳ぐと決めたら、いくらクタクタでも30秒で泳ぐようにしてきた。たぶんこの性格は小学校3年のとき、親に頼んで家から車で片道1時間の距離にあるスイミングに通いだした頃から。親が僕のために時間を使ってくれているのに、自分が逃げだすわけにはいきませんから。家族に感謝です」
萩野さんのSUIT
UNITED ARROWS / ユナイテッドアローズ

世界で戦える、タフな素材
ナチュラルなショルダーラインを備えたコンフォートモデル。生地は伊のVBC社にエクスクルーシヴ別注した、太番手糸の3プライを使用。男らしい重厚感とハリコシ、ドライタッチを備えており、海外遠征の時などにも重宝しそうだ。8万2000円(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)
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※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2018年12月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)