SUITS OF THE YEAR 2018
スポーツ部門

2020への情熱をスーツの内に秘める男
競泳選手 萩野公介さん
リオ五輪以来、怪我の手術もあり我慢が続いたが、今年のパンパシフィック水泳選手権やアジア競技大会で見事再起した萩野公介さん(ブリヂストン所属)。その不屈のチャレンジ精神は装いにも表れている。
萩野公介(はぎの・こうすけ)
1994年生まれ。2012年ロンドン五輪400m個人メドレーで銅メダル。’16年リオ五輪では同種目で金、200m個人メドレーで銀、4×200mフリーリレーで銅メダルを獲得。
「スーツのお洒落を楽しむことは、僕にとって最高の気分転換なんです」
過去二度の五輪で、金を含めて4個のメダルを獲得し、2020年に向けてさらなる活躍が期待される萩野公介さん。そんな世界最高峰のアスリートに、堅実なネイビースーツがここまでしっくり馴染むとは、少々意外だった。
「実は日頃からスーツをよく着るんです。サポートしてくださる方々にお会いするときに限らず、目上の人と食事するときは大抵スーツ。アスリートには珍しいタイプと時々言われますが、僕はTPOに合わせた装いをちゃんとしたいほう。そもそもスーツを着るのが好きなんです。というより昔から洋服自体が好きで、ファッションにはけっこうこだわりを持っています」
実際、今回の撮影現場にも、ジャージーにスニーカーといったアスリート然とした格好ではなく、黒のプリントTシャツに細身デニム、そして足元は米国の名門靴という洒脱な姿で現れている。
「いつも水着一枚で過ごしているので、その反動かも(笑)。いずれにしろ、お洒落することは自分にとって良い気分転換になっています。たまのオフには洋服を買いに街に繰り出すことも多い。ちなみにこの体型ですからスーツはすべてオーダー。生地やディテールを店員さんとアレコレ詰めていくのがまた楽しくて。至福の時間です」