SUITS OF THE YEAR 2018
ビジネス部門

スーツで夢を始めた男
フォリオ代表取締役CEO 甲斐真一郎さん
今後、大きな飛躍が期待される気鋭の起業家からは甲斐真一郎さんを選出。外資系金融のトレーダーを経てオンライン証券を立ち上げた彼は、実は京大時代にプロボクサー資格も取得した異色の経歴の人物だ。
甲斐真一郎(かい・しんいちろう)
1981年生まれ。2000年京都大学法学部入学後、1年半プロボクサーとして活動。ゴールドマン・サックス証券、バークレイズ証券を経て’15年12月より現職。
人生が決まるというその日、僕は自然とスーツを着ていた
証券投資に対してアレルギー反応を見せる人はまだ日本には多い。甲斐真一郎氏率いるフォリオがオンライン上で展開する”テーマ投資”は、その状況を打破する一手になるかもしれない。「コスプレ」「自転車」「寿司」など、生活に根ざしたテーマごとに独自のアルゴリズムを利用し”有望”と分析した10銘柄をパッケージング。ユーザーはそれをネットショッピング感覚で1口10万円前後から購入できるのだ。
「このサービスを始めたのは、既存の証券会社のサービスにおいては商品が膨大に用意されている一方、専門用語などの知識がないと最適な商品を見つけることが難しいと考えたから。どうすればユーザーを資産運用に導けるかと考えたとき、好きなことや興味のあることが資産運用に変わる、テーマ投資のアイデアを閃いた。資産運用のネガティブイメージを払拭するだけでなく、日本経済を活性化させる社会的意義のある仕事と自負しています」