雑誌『Begin』で大人気に
地道な活動を続けていく中で、まもなく中川さんは幸運を引き当てることに。
「初期に2つの幸運があったんです。1つはユナイテッドアローズに営業に行って興味を持ってもらえたこと。『うまいね!』と言ってくださって修理を発注してもらえるようになりました。もう1つは『Begin(ビギン)』の97年11月号で取材をしてもらえたことです。最初は編集部の方から修理の仕事をもらうつもりで訪問したところ『取材に行きますよ』と思いがけず、記事掲載につながりました」


Beginの影響力の凄さをいまも中川さんは鮮明に覚えているという。雑誌が発売されるととにかく電話が鳴りっぱなし。受話器を置くやいなや、ベルが鳴るような状態だったそうだ。と、同時にユナイテッドアローズから続々と修理の依頼が舞い込み、ユニオンワークスはたちまち猫の手も借りたい状態になってしまった。
(後編に続く)
DATA
ユニオンワークスのホームページ http://www.union-works.co.jp/
撮影/久保田彩子 取材・文/川田剛史