
日本仕様のパワートレインは、いまのところ136PS/200Nmを発揮する1.3リッター直4ターボエンジンに7速DCTを組み合わせた「A180」のみの設定だ。1.3リッターという排気量から想像するよりもはるかに軽快に走りだす。高回転までまわして気持ちのいいタイプのエンジンではないが、実用域ではなんら不満はない。ボディの剛性感も高く、Cd値は0.25とクラストップレベルだけあって静粛性にも優れる。
足回りは、標準モデルは16インチタイヤを装着しており、先代では気になった路面からの突き上げが軽減されていた。もう一方、オプションのAMGデザインのエクステリアパッケージを装着した18インチホイール仕様にも試乗したが、乗り心地はやはりこちらのほうが硬い。初期導入モデルゆえあたりがついていないこともあるかもしれないが、メルセデスの常でこのあたりは随時改良されていくだろう。
また、ADAS(先進運転支援システム)は、クラストップの充実ぶりだ。オプションとはいえ、ウインカー操作に応じて自動で車線変更してくれるアクティブレーンチェンジアシストまで備えている。もはや、Aクラスは”コンパクトカー”と呼ぶのが憚れるほどのモデルに進化した。
文/藤野太一 写真/メルセデス・ベンツ日本 編集/iconic