
ちなみにいまスバルはMT車用に2種類、CVT車に2種類の計4種類のAWDシステムをもっている。今回試乗したフォレスターのAdvance(e-BOXERハイブリッド仕様)とXV(2リッター 2.0i-Sアイサイト)は、いずれもアクティブトルクスプリットAWDを採用する。これは通常走行時は前後60:40の配分で、状況に応じてロックまで可変するものだ。
また両車ともにX?モードを備えておりシフトレバーの脇にあるスイッチをオンにすれば、雪道や悪路での発進時にタイヤが空転してしまうような場面では、エンジンやトランスミッション、AWD、VDCを統合制御し、駆動力や制動力をコントロールしてスムースな脱出を可能とする。また急勾配の下り坂などではヒルディセントコントロールが作動する仕組みだ。今回の試乗会では、全車に装着されていたスタッドレスタイヤ(ブリヂストン製ブリザックVRX2)の性能の良さもあってか、X?モードを必要とする場面には出くわさなかった。
最初にフォレスターに乗ったが、適度な高さの着座位置が安心感をもたらしてくれる。最低地上高は220mmとXVより20mm高いこともあって、少々雪深い道も不安なく走行できた。印象的だったのがe-BOXERによるトラクションの良さだ。低速域でぐっとタイヤが雪の路面をつかみ挙動が安定するのがわかる。