
見た目と使いやすさは両立できる?
アウディのプレミアムスポーツ 4ドアクーペAudi A7 Sportbackが、7年ぶりにフルモデルチェンジし2代目になった。
A7は、その数字が表すようにA6とA8のあいだに位置するモデルだ。4ドアクーペを標榜するが、6と8がセダン、アバントであるのに対して、7は厳密に言えば5ドアファストバックである。クーペのようなスタイルとセダンのフォーマルさとアバントの実用性を1台すべてで賄おうとするなんとも欲張りなモデルなのだ。


エクステリアデザインは現在のアウディのチーフデザイナーであるマーク・リヒテ氏がこれまでモーターショーなどで提示してきたコンセプトモデルのエッセンスがはっきりと見てとれるようになった。小さく鋭い目つきのヘッドライト、その一方で大きくくっきりと角張ったシングルフレームグリルが大きな特徴だ。そしてボンネット上に走る4本のプレスライン、ボディサイドに走るショルダーライン、リアのフェンダーラインなど、手で触れると切れてしまいそうなほどエッジが効いており、いかにもアウディらしい精緻な佇まいを感じる。

インテリアはフラットかつ直線基調のデザインで、タッチディスプレイをダッシュボードセンターに上下2段に配し、最新のインフォテイメントシステムを搭載。メーターパネルは最新アウディの流儀にのっとり12.3インチ液晶の”アウディバーチャルコックピット”を採用。ナビゲーションを地図や、ADAS(先進運転支援システム)の動作状況などさまざまな情報を任意で切り替えて表示が可能だ。
パワートレインは、最高出力340HP/最大トルク500 Nmを発生する3リッターV6ガソリンターボエンジンに48V電装システムを主電源とするマイルドハイブリッドシステムを組み合わせたものだ。ブレーキ回生によって最大12kWの回生が可能だ。7速Sトロニックトランスミッションを介しクワトロ(4輪駆動システム)により駆動する。カタログ燃費は12.3km/?(JC08モード)だ。ちなみにこの世代からモデル名が「Audi A7 Sportback 55 TFSI quattro」と、3.0といった排気量ではなく「55」と表記されているが、これらは出力によって、50、55、60と数字が大きくなり、「55」は324?363HPを表しているという。