バンムーフの自転車のスゴさをチェック!(写真12枚)
10月に登場した新モデル、ES2とEX2(写真8枚)
盗難の場合は追跡が可能!
バンムーフは、2009年にタコとティース・カーリエ兄弟によって生み出されたブランド(企業名でもある)で、スマートテクノロジーを駆使した設計は驚くことばかり。象徴的なのが盗難防止策だ。自転車はスマートフォンの専用アプリとリンクしており、これが鍵の役割を果たす。持ち主以外の人間が自転車に近づいたり、動かしたりすれば、警告音を発するほか、ランプが点滅を始め周囲に盗難を知らせてくれる。
さらに盗難にあった場合のピース オブ マインド サービス(※)が実にすごい。アプリから盗難報告をアップすることで、専属のバイクハンターが、直ちに自転車が発する情報(3Gとブルートゥースを併用する)を探知・追跡し、2週間以内に回収を行なう。一方で電動アシスト付きのモデルは、盗難と同時にアシスト機能を停止するなど、あまりの多機能ぶりには脱帽するほかない。これまで盗難にあったケースでは70%が回収に成功しているそうだ。もし、発見できなかったら……。という方もご安心を。2週間以内に発見できなかった場合は盗難にあったのと同じ、または、より状態の良い一台が用意されるのだ。
※ピース オブ マインド サービスは、1年保証1万円、または3年保証2万4000円

数々のデザイン賞を受賞した実力派
今回、来日したバンムーフの生みの親である、CEOのティース・カーリエさんに話を聞いた。カーリエさんは1979年生まれ。これまでにバンムーフはファストカンパニー社の「ベストデザイン賞」、「レッド・ドット・デザイン賞など、数々の賞を受賞している。
「定額制にすることで、クオリティの高い自転車に多くの人に乗ってもらいたい、と考えています。通常、都市部では安価な自転車に乗る人が多いですね。でも定額なら、お金を掛けずにクオリティの高い一台に乗ることができます」
カーリエさんによると、リーズナブルな定額設定ができるのは、高性能ならではの寿命の長さ、盗難防止システムによりなくならないことが大きな理由だとか。
利用期間中に、海外の都市へ出かけた際も、バンムーフのブランドストアのある街なら、無料で借りることができるのも、グローバル企業だからこそ。
2009年からスタートしたバンムーフは当初、普通の自転車の販売をしていたそうだ。「仕事が徐々に流通や開発に携わるようになると、自分たちの目指すスタイルが実現するようになりました。世の中が所有するよりもシェアや経済性を意識するようになっていますから、私たちの仕事はタイムリーであると思います」とカーリエさん。

CEO自ら、バンムーフで大阪-東京間を走行
シンプルでモダンなデザインと驚きの機能を備えるバンムーフ。自転車好きならずとも気になるのは実際に乗ってみて、どうなのか? 最近、なんとカーリエさんは、自ら電動アシストモデルに乗って大阪から東京まで走行してしたというからおもしろい。
「とても美しい体験でしたよ。夜は毎晩ホテルで電力をチャージして、2週間かけて東京に着きました。自転車に乗るのに特別な服装をすることはなく、普段着です。東京は空気がきれいだし、天気も良かった。日本では雨が一日中降り続けることはあまりありませんしね。オランダでは一週間、降りっぱなしなん天気もあるんですよ(笑)」。