由緒正しいEllenborough Park Hotel(写真2枚)
この日の宿は、15世紀に起源を持つというこちらも由緒正しいEllenborough Park Hotel。午後早めに着いたこともあり、庭でイギリス伝統のスポーツであるクロッケーを楽しんだ。日本のゲートボールの元になった、非常に近いルールで行なわれるこのクロッケーは、イギリスでもプレイヤーの高齢化が進んでいるというが、いざプレイしてみるとこれがなかなかエキサイティングで……。半ば日が暮れ出すまで、プレーに没頭したのだった。
明くる日はいよいよロンドンを目指す。ベンテイガV8は相変わらず快調。都心に近づくと渋滞は激しくなり、また狭い街中では取り回しにも神経を使ったが、前述の反応が正確で、狙ったラインにぴたりと寄せられるそのハンドリングは街中でも大いに有効で、目線の高さによる開けた視界も相まって、まったく難儀することなく、目的地に着くことができた。
ちょうどお昼時に到着したのは、レストラン”Mosimann’s”。有名人、著名人も多く訪れるここには、ベントレーの名を冠したプライベートダイニングが設えられている。革張りとされ、フライングBのマークが刺繍されたドアの向こうには、1950年代のレーシングカーをモデルにした革製の椅子や象眼細工された木製テーブルなど、輝かしいその歴史にインスパイアされた調度でコーディネートされた部屋が用意されている。料理のプレゼンテーション、そして質に文句のつけようがないのは言わずもがな。もし機会があるならば、次はディナーで訪れたいと強く思った。