展示されるヘリテージカーを大人買い!?
名だたる専門店が一堂に会した会場は、さながら巨大中古車ショールームのようだ。自動車イベントには定番となる露出の激しいコンパニオンの姿や、それを目的としたカメラ小僧もいない。ヘリテージカーに見とれている多くは、40代以上の好事家たち。ピカピカにコーティングを施した、さまざまな年代のヘリテージカーが、新しいオーナー候補を誘惑している。
買えるヘリテージカーの相場をチェック!(写真10枚)
そう、イベント最大のキモとなるのが、このヘリテージカーの専門店ブースだ。ほぼすべての展示車に中古車価格を記したプライスタグが掲げられている。つまり、クルマに触れて、見るだけでなく、自分の愛車として手に入れることもできる。事実、展示車両のなかには、初日から売約済みのタグを掲げたモデルもちらほら。聞けば昨年は、展示車90台のうち、およそ20台ものヘリテージカーが会期中に売約。専門店のなかには、売約を見越して、予備の在庫車両を用意していることも多いという。

特に印象的だったのは、「V12エンジンのアストンマーティン DB9がこの値段で買えるのか!」「もう、こんなに高くなってしまったのか…嗚呼、買えばよかった」などという驚きと感嘆の声があちこちで聞こえてきたこと。ヘリテージカーを一堂に見比べて買えるだけでなく、具体的な相場観を会場で把握できるのも特徴の一つだ。いずれのヘリテージカーも、今後さらに価値が上がることは間違いない。「買いたい! と思った時が最高の買い時なのだ」。
スマホ片手にフォトシューティングしたり、当時所有していたクルマに思いを馳せたり、はたまたバブル期の憧れのクルマを見つけて大人買いしたりと、来場者の楽しみ方はさまざま。現代車では決して味わえない、当時でしかなしえない個性と魅力に間近で触れられるヘリテージカー。大人たちが童心にかえる場所、それがヘリテージカーイベント「オートモビル カウンシル」の魅力なのかもしれない。