
そして、初代コネクティッドカーとして、オペレーターサービスや音声入力が可能なエージェント機能、緊急事態に備えたヘルプネット機能や、車両を友だちとして登録すると、会話するように目的地登録やガソリン残量確認ができるというLINEマイカーアカウントといったサービスを搭載したことが注目のポイントだ。さらにトヨタセーフティセンスをはじめとする数々の先進安全技術などを備えた。
こうしたIoT(Internet of Things)技術を普及させるための鍵は、とにかく数を売って認知を高めることにある。そこでトヨタはこの新型クラウンと新型カローラスポーツを初代コネクティッドカーと銘打って車載通信機を標準搭載。最初の3年間は通信費無料としてユーザーの拡大を図っている。今後登場する新型にもおそらく搭載されるだろう。
それが功を奏してか新型クラウンの受注状況は、6月26日の発売から1ヶ月にあたる7月25日時点で約3万台。これは月販目標(4500台)の約7倍という。ユーザーの平均年齢が若返ったかどうかはまだ発表されていないが、次世代に向けた新たな技術を搭載した新型クラウンは、今後のクルマのあり方を占う試金石になるかもしれない。
文/藤野太一 撮影/神村 聖 編集/iconic