新しくなっても初代の志は変わらず

ここで疑問に思うのが、本物とイマドキの姿をどうやってバランスさせたのか、ということだ。重要なのは、本物を作り上げるのに不可欠なハードウェアを採用しながら、広く一般に求められる性能と装備を組み合わせたことにある。
ジムニーのメカニズム(写真2枚)
たとえば、ラダーフレーム構造の形状は従来モデルを踏襲しながら、そこに新たな補強としてクロスメンバーを加えた。サスペンションも形式(表記方法)はオフロード走破性に有利とされる左右輪を直接繋いだリジッド式のままとしながら、オンロードにおける直進性や快適性を高めるためのチューニングを施している。オフロードや雪道で期待される4WDシステムも、ドライバーが2WDと4WDを切り替えるパートタイム式を踏襲するが、新たな制御を加えることで、従来モデル以上に悪路走破性を高めている。