
エクステリアデザインは、ひとめで「A110」だとわかる、4灯ヘッドライトやボンネット中央に走る力強いプレスライン、リアウインドウの傾斜角など旧型をオマージュしたものだ。
ボディサイズは全長4205mm、全幅1800mm、全高1250mm。ライバルと目されるポルシェ718ケイマンよりも全長は180mm短く、全高は45mm低い。またボディの96%にアルミを使用し、溶接だけでなくリベットや接着剤を用いた最新の接合方法を用いて、わずか1100kgという車重を実現。これはケイマン(PDK仕様)より290kgも軽い。車体の前後にラゲッジルームを備えており、容量はフロントが100リッター、リアが96リッターとなっている。
パワートレインは、ルノー・日産アライアンスによる、252PS/320Nmを発揮する新型1.8リッター直列4気筒ターボエンジンと、ゲトラグ製の7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)の組合せ。旧型がRRであったのに対して新型はミドシップレイアウトで後輪を駆動する。前後重量配分は44:56となっている。
足回りは前後ダブルウィッシュボーン形式で、ブレーキはブレンボ製アルミモノブロック4ピストンキャリパー、アルミホイールはフックス製鍛造18インチとパーツ一つ一つからも相当なこだわりが見てとれる。また見えない部分でも、完全にフラットなアンダーボディによって徹底的に空力性能が追求されている。

今回は本格導入に先駆けて、「A110 プルミエール・エディション」が50台限定で販売される。カラーはブルーアルピーヌメタリックのみ、左ハンドル仕様の設定。価格は790万円。過去のアルピーヌ車と同様、アルピーヌの聖地であるフランス・ディエップの工場で生産される。
アルピーヌ復活の第一号車であり、わずか50台という限定モノ。しかも国内導入発表の2日後には申し込みが50件を超え、抽選で購入者が決まるという人気ぶり。今後、プレミアムなモデルとして価値があがっていくことは間違いない。