2019年以降、すべてのモデルのパワートレインを電化すると宣言し、欧州車の中でもエコ&クリーン化の先鋒となっているボルボ。そのボルボが、昨年のCOTY(カー・オブ・ザ・イヤー)受賞モデルであるXC60に今夏、ディーゼルを追加した。その意味とは?

数年間にわたってボルボの世界的ベストセラーとして君臨した先代XC60は、販売期間の終盤、8割以上をディーゼルが占めていたという。その事実を鑑みれば、新型XC60にもD4パワートレイン、つまりD4が追加されるのは既定路線のようだが、外的要因を考慮すれば必ずしもそうでもない。
フォルクスワーゲンに端を発した「ディーゼルゲート事件」以来、欧州市場でディーゼルの販売台数が下がりEVシフトが進み、日産はディーゼル開発中止を宣言するなど、ディーゼルはオワコンという声が聞こえてくる。だが、ずっとガソリンのハイブリッドが強かった日本の事情に、それは当てはまらない。なぜなら、まずマクロ視点では、原油を輸入して精製したら、その3分の1から半分は軽油になる。欧州のディーゼル消費国の中には軽油を輸入する必要に迫られ、その税率もガソリン並に上げて消費を抑えざるをえない国もあるが、日本はまだまだ軽油の方がダブついている傾向にある。軽油は使わないと損、という状況だ。