
全長4455mm、全幅1835mmというボディサイズ。全幅はややワイドだが日常シーンで不便さを感じるほどではないはず。カングーのイメージが強い日本で、ルノーが放つSUVはどう受け入れられるだろうか。
日本で売れているルノー車といえば、長いあいだカングーだった。本国では郵便車(ちなみにフランスでは黄色)に使われている、いわゆる働くクルマなのだが、適度な着座位置による目線の高さや、道具としての使い勝手のよさ、そしてフランス車独特のやさしい乗り味があって、今もルノーファンに絶大な人気を誇る。そんなわけで、ルノーのユーティリティビークルといえば、ずっとカングーだった。
ところが近年、世界的にスポーツ ユーティリティ ビークル(SUV)の人気が高まってきた。実用性が高いだけでなく、走行性能やデザインで、スポーティさを前面に出したモデルだ。実は以前から本国にはルノーのSUVはあった。しかし、日本特有のカングー人気が要因かどうかは定かではないが、正式な国内導入が遅れていた。
今年4月、ようやく日本にやってきたCセグメントのSUVがカジャーだ。このクラスの競合人気モデルといえば、VWティグワンやプジョー3008あたりになる。聞きなれない車名はローマ字でKADJARと綴るが、フランス語の「quad」(4つ)、「agile」(機敏)、「jaillir」(弾む)という3つの単語を組み合わせた造語だ。