今、絶対オススメしたいコンパクトSUV3選
ボルボ XC40
そのセンスの良さに肩の力を抜いて、ハイクオリティを味わう(写真5枚)
グローバル市場はもちろん、日本でもボルボの大攻勢が止まらない。数年前からの新車攻勢はもちろんだが、2016年のXC90、2017年のXC60は台数だけでなく、新世代のボルボのブランドイメージ向上に大きく寄与している。
2018年3月に発表されたXC40は新世代SUVの中では一番下のモデルに見られがちだが、そもそもエントリーとか最小モデルといった位置づけではない。世界中で求められているコンパクトSUVにおいてボルボが提案するプレミアム路線をしっかり継承し、上下ヒエラルキーなどは全く無縁の世界観を持ったSUVなのである。
小型車用に新開発したCMAと呼ばれるプラットフォームの採用により、コンパクトSUVでありながら最先端の安全技術なども漏れること無く搭載できる自由度などはまさに専用設計の賜物だ。
デザインに関しては他のボルボ車同様に斬新、他のSUVには無い「オンリーワン」の佇まいを持つ。実際街を走っている姿を偶然見かけたが”都市との調和”も含めて、そこだけ切り取ったような独特の空気感を感じるほどだ。
インテリアも思わず触れてみたくなる風合いはもちろん、多機能を優れたUIで操作できるシンプルな感覚も今の時代に合っている。
走りに関してはボルボが提唱する「DRIVE-E」コンセプトによる2種類のパワートレーンを持つ。ハンドリングの精緻さもさることながら将来的にはPHEV(プラグインハイブリッド)やピュアEVも計画されているというからさらに期待が持てる。
また同じボディでありながらグレードごとにカラーやマテリアルなどで個性を演出している点も魅力だ。単にグレードの上下関係ではなく、それぞれのグレードに意味があり”選ぶ楽しみ”もしっかり持たせている点も他車とは異なる魅力だ。
一方でボルボと言えば先進安全装備の充実が挙げられるが、XC40も16種類以上の技術を標準装備する。安全装備に関してもクルマによっては非装着グレードが存在することもまだまだ多いが、そもそも安全にはグレード差が発生すること自体はおかしな話で、その点でもXC40の充実ぶりは評価していいと思う。
文/高山正寛 構成/iconic