ランボルギーニ・ウルスはSUVにあらず

「ウルスは初のスーパーSUVで、ベンチマークとなる出力、パフォーマンス、ドライビング、素晴らしいデザイン、ラグジュアリーさ、日常での使いやすさを備え、ラグジュアリーカーのカテゴリーに新たな地位を確立しました」
ステファノ・ドメニカリCEOはウルスをそう評する。ランボルギーニ初となる4リッターV型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、最高出力650馬力、最大トルク850Nmを発揮。0→100km/h加速は3.6秒、最高速度305km/hと市販SUVでは最高レベルの性能を誇る。
いっぽうで標準仕様のシートは完全電動タイプで12段階の調整が可能なシートヒーターを内蔵。さらにアヴェンタドールやウラカンと同様に、ランボルギーニのデザインモチーフである六角形をエアベントやドアハンドルなどに配置するなど、スポーツさとラグジュアリーさを高次元で融合させている。
ウルスには最新の4WDシステムのほか、路面状態やドライバーの好みに応じてドライビングダイナミクスを変更できるTamburoドライブモードセレクターが採用されている。さらに汎用性に優れたSUVだけに、当然ながら後席を備えた5人乗り(オプションで4人乗り仕様も選択可能)。ドライバーだけでなく同乗者も快適に過ごせると同時に超ド級の性能を体感できることから、ランボルギーニはウルスを「SUVではなく、SSUV(スーパーSUV)」と表現する。
SUVとしての汎用性、スポーツカー以上の走行性能、そしてスーパーカーブランドならではラグジュアリーさ。まさにスーパーなSUVであるウルス。もちろん価格もスーパーで、日本での車両価格は2574万円〜2779万9200円(税込み)と超高額。しかしすでに受注を受けており、今年9月には納車が始まるという。このウルスがランボルギーニの主力モデルと呼ばれる日も遠くないはずだ。
取材・文/iconic