“これは絶対名作になる!”というヒット確実な名作の”たまご”たちを編集部員が徹底討論。
シャツタイが引き立つ広めのVゾーンが新鮮

さりげなく主張できるモダンなナポリスタイル
大きく流れるフロントカットや、なだらかな肩のラインも優美な雰囲気に貢献。10ヶ所以上を手縫いし、もちろん袖付けもハンド。イセ込んだ肩と前振りの袖により、高い運動性を発揮。
スーツ19万円、シャツ3万6000円、タイ1万6000円/以上ルイジ ボレッリ(ルイジボレッリ トーキョー青山店)随所に光るハンド技が独特の華やぎを添える
橋本 今回改めてまじまじと細部を観察しましたが、ボレッリはスーツもとても素晴らしい仕上がり。
内田 これは「サリナ」というモデルのフル毛芯スーツで、当主ファビオ・ボレッリの一押し。最近、縫製の工房を変え、より立体的で美しいフォルムになったの。
橋本 これぞモダンなナポリスーツといった佇まい。第2ボタンが上着の着丈の真ん中に来るよう設定した広めのVゾーンも、独特のエレガンスを醸し出しています。
内田 それは、シャツやタイがしっかりと目立つようにという配慮。シャツの名門らしいデザインよね。
橋本 らしいといえば機械縫いで効率化を図りつつ、ラペル、フロント、ポケット、ボタンホールと、前身頃のほとんどの箇所を職人の手縫いで仕上げたのもそうですね。あ、裾まわりも手まつりだ。
内田 そこもふんわりと柔らかな表情を生み出すポイントに。
橋本 節度を保ちつつ、南イタリアの色気をそこはかとなく漂わせる一着。これ、欲しいなぁ。
話したのはこの2人
橋本慎司(ファッション担当)
英国調が好みだが、ボレッリのスーツには激しくときめいた。
内田さやか(副編集長)
同スーツの広いVゾーンは、大人の色気演出に好適と太鼓判。
Brand Story LUIGI BORRELLI(ルイジ ボレッリ)
1957年創業。ご存じナポリの手縫い既製シャツのパイオニア。近年その柔らかな着心地を踏襲したトータルコレクションを展開開始。
お問い合わせ先
ルイジ ボレッリ トーキョー青山店
TEL:03-6419-7330
[MEN’S EX 2018年5月号の記事を再構成]
撮影/若林武志 スタイリング/宮崎 司(CODE) 文/吉田 巌(十万馬力)