ファッションとしてはもちろん、確かな品質も備えた本格眼鏡。鯖江の老舗から世界の有名メゾンまで圧巻の1000本以上の最新フレームを1冊に網羅した『本格眼鏡大全 2024』が発売中。その中身を一部ピックアップしてご紹介する。

OBJ（オブジェ）　

老舗セレクトショップ発のハイエンドなアイウェア

オブジェは、1991年にオープンしたセレクトショップの先駆け的存在。そのハイセンスなセレクトと並び、高い評価を得ているのがオリジナルブランドだ。「創りたいモノだけを作り、得意なモノだけを作ることによって、お客様からより信頼を得る」ことを原点とし、そのコレクションはトレンドに迎合することなく、シリーズごとに個性が際立っている。

なかでも、日本の伝統技術の粋を結集させて表現した「obj vintage」はブランドを代表するシリーズであり、色褪せることのない傑作揃いだ。特に近年は高級素材を要所で使用したモデルも多く、たとえば、「obj vintage III 18K」では、フロントにK18、テンプルに本べっ甲を採用。質感の高いワンランク上のクラシカルスタイルを提案し、上質を知るユーザーから高い支持を得ている。

いずれのモデルも共通するのは、妥協を許さないモノ作りだ。時にはコストを度外視して眼鏡の機能美を追求する。その真摯な姿勢は、もはやショップオリジナルの域を超えており、その実力は、これまでグッドデザイン賞を幾度も受賞している事実からも明らかだと言えよう。老舗ショップならではの確かな審美眼と、モノ作りへの情熱が高次元で融合した、ツウも納得のコレクションなのだ。

デザイナー 柳島邦門

日本の眼鏡セレクトショップの先駆け的存在、オブジェの創業者。“物語を運べる価値をもつアイウェア”を追求し、オリジナルブランドをスタート。業界に多大な影響を与えている。