読者諸兄には時計好きの方も多いと思うが、機械式時計の基本構造、ムーブメントの仕組みやメカニズムまで、詳細に理解している方はまだまだ少ないのでは？と想像する。そんな方に向けた、腕時計の仕組みを“世界一わかりやすく”解説した本『世界一わかりやすい　腕時計のしくみ』が誕生。その中から一部をピックアップしてご紹介する。

腕時計の傑作ムーブメント【Cal.BVL138】

機械式時計の本質や真の価値は、やはりムーブメントにある。分業制とすることで発展を遂げてきたスイス時計業界には、高い技術をもつムーブメント会社がいくつもある。しかしそこに頼らず、自社で開発・製造したムーブメントには、優れた工夫が凝らされ、独創性の高い傑作が数多く存在する。

傑作ムーブメント

Cal.BVL138

薄型でもスタミナのある実力派キャリバー
2.23mm厚と極薄ながら、大型の香箱を用い60時間という十分に長いパワーリザーブを確保。それを巻き上げるマイクロローターは、比重が高いプラチナ製としている。薄型の強度を高める大型ブリッジの仕上げも上質である。

ブルガリ［オクト フィニッシモ］

着けていることを忘れる薄さと軽さ
オクト フィニッシモ／ダイヤルと外装を、軽量なチタン製に。マイクロブラスト加工を施したマットなグレーのワントーンは、静謐な印象である。着け心地は、極めて軽快。自動巻き。径40mm。チタンケース＆ブレスレット。

世界最薄記録を次々と樹立

2000年以降、ムーブメントやダイヤルなどの時計関連企業を次々と傘下に収めてきたブルガリは、それらの垂直統合が叶った’10年、高らかに「ウォッチメーカー宣言」をした。今では、時計製造に関連するほとんどが自社製造できる体制が整っている。その成果は薄型ムーブメント開発で結実し、’14年から8年連続してさまざまな機構における世界最薄記録を樹立してきた。

キャリバーBVL 138は、’16年に自動巻きの世界最薄記録を達成。その厚みはたった2.23mmしかない。一方で直径は36.6mmと大きく、この面積を利用して歯車を極力重ねず配置した。これを初搭載した「オクト フィニッシモ」は、5.15mm厚の薄さと110面カットによる豊かな立体感が融和する。

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『世界一わかりやすい　腕時計のしくみ』
特別定価 ：1,980円(税込み)
発⾏・発売：株式会社世界⽂化社
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