高い=高級ではない! 名⾨スイス製からお馴染み国産時計まで、30万円以下*で買える傑作時計150本超を掲載した絶賛発売中のムック『U(アンダー)30万円で一生使える傑作腕時計150』。その中身をピックアップしてご紹介。
*税抜き・2022年9月現在
【U30万円なのに一生直せる】
150年以上の歴史は伊達じゃない!
「生涯修理」宣言ブランド

どんなに古い自社製品でもメンテナンスに応じる”生涯修理”ブランドは、もちろんU30万円モデルでも生涯修理してもらえる。これは150年以上の歴史をもつ名門ならではの取り組みといえる。
TAG HEUER 1860年創業
1860年にエドワード・ホイヤーによって創業され、162年を超える歴史を有すタグ・ホイヤー。このブランドは創業時より精密計器としての時計作りを標榜し、数々の歴史的名作モデルや機構の開発を手がけてきた。その一端を紹介するなら、1887年に発明した「振動ピニオン」を筆頭に、1911年に特許を取得したダッシュボードクロノグラフ「タイム・オブ・トリップ」、1916年誕生の1/100秒ストップウォッチ「マイクログラフ」。そして「カレラ」「モナコ」「オータヴィア」といった1960年代に発表されたレーシングモデルたちが挙げられる。これらのオリジナルは、現在もスイス本社のミュージアム内に保管され、斬新なインテリアとともに目にすることができる。
また同社では、2014年のジャン-クロード・ビバーCEOの就任以降、アフターサービスの部門も強化。本社内にあるアフターサービス部門のアトリエ内では、現行モデルのメンテナンスはもちろん、上に挙げたような歴史的タイムピースの修復も日々実施している。以前、『時計Begin』の取材班がこのアトリエを訪問した際には、20世紀初頭のストップウォッチから1959年製のラリー用ダッシュボードクロック、1970年代製クロノグラフまでの修復が実際に行われていた。
日本からヴィンテージ品の修理を依頼する場合、本国に確認のうえ、修理可能なモデルはスイス本社へ移送される。
タグ・ホイヤーで予算30万円では3針モデルが中心となるが、こうしたシンプルな時計を孫の代まで残せることが、創業162年以上の老舗を選ぶ醍醐味といえる。
名門を築いた偉大な創始者
タグ・ホイヤーの創業者エドワード・ホイヤー。1860年、弱冠20歳の時、主にシルバーで懐中時計を製作する自身の工房をスイスのサンティミエに開設。その後のクロノグラフ名門の礎を築いた。


100年後も輝き続けるカレラ伝統の美しいケーシング技術

製造から100年以上のヴィンテージも修理対応
タグ・ホイヤーではヴィンテージ時計の修理も受け付けている。本国に確認し、修理が可能な場合にはスイスに送っての修理対応に。上は本社アフターサービス部門のアトリエで修復中の20世紀初頭に製作されたストップウォッチ。
1963年 カレラ オリジナル
1950年代に開催された伝説の公道レース“カレラ・パナメリカーナ・メヒコ”に想を得て、1963年に誕生したレーシングクロノグラフ「カレラ」。同じく’60年代発表のオータヴィアやモナコとともに、ホイヤー=モータースポーツのイメージを決定づけた。
