最も身近な複雑時計であり、デザイン性も高く、メカ好きからファッション好きまでを魅了するクロノグラフ。そんなクロノグラフ180本を紹介するバイヤーズガイド『超本格クロノグラフ大全』から、その中身をピックアップしてご紹介。
【注目のクロノグラフ】
タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフ
TAG HEUER(タグ・ホイヤー)

自社Cal.搭載、最初の1本におすすめ。スポーティクロノの代表的デザイン
スポーティ・クロノグラフ、とりわけモータースポーツを代表する1本と問われて真っ先に思い浮かぶのはタグ・ホイヤーの「カレラ」だろう。このモデルが誕生した経緯には、同社創業家4代目のジャック・ホイヤーが深く関わっている。当時、モータースポーツに傾倒していた彼は、1950年代にアメリカ-メキシコ間で行われた公道カーレース「カレラ・パナメリカーナ・メヒコ」に魅了され、このレースに着想を得た時計の製作を思いつく。そして’63年に完成したクロノグラフが初代カレラだったのである。モーターレースシーンを反映させた精悍で高機能な本作は、たちまち当時のトップレーサーたちの愛用モデルとなり、ブランドを代表するスポーティシリーズの嚆矢として後世に受け継がれていった。
時を経て2020年、ブランド創業160周年を記念したカレラコレクションの1作として登場したのが「タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフ」で、’60年代のオリジナルに立ち返ったようなスポーティかつエレガントなデザインが特徴となる。装着感を考慮してラグを短めに設計したステンレススティール製のケースに、タキメータースケールを刻んだブラックセラミックベゼルを装備。サーキュラーサテン仕上げのブラック文字盤には、スーパールミノバ付きの時分針とアプライドインデックスを設置し、外枠にステップを設けた3カウンターを配す視認性に優れた仕様となる。また、新型のブレスレットは人間工学に基づく設計で、より薄く軽量で、手首にぴったりとフィットする。
さらに内部には自社製キャリバー ホイヤー02を搭載。約80時間パワーリザーブを備えるため、週末に外しても月曜までゼンマイが持続するので安心だ。シンプルだが流行に左右されない高機能な姿は、機械式のビギナーにもおすすめである。
コラムホイールを搭載した約80時間巻きの自社ムーブ
搭載するのは自社で設計・開発した自動巻きキャリバー「ホイヤー02」。コラムホイール、垂直クラッチを採用した高品質ムーブメントで、約80時間のロングパワーリザーブを確保。
