編集長・平澤&エディター小曽根の“今、買い”の 「ソンリーサ」対談レビュー!
前回の記事に引き続き、ここからは編集長・平澤も交えて、「ソンリーサ」のシャツについて、そのクオリティをレビュー。細かなところまで見どころを解説していこう。

プリントにいち早く着目した先見性に脱帽!
小曽根 今回、初めてソンリーサについてじっくりと取材をしてきました。“カジュアルシャツが得意なブランド”という漠然としたイメージしかなかったのですが、今はジャージーシャツの大家になっているんですね。そのうえ、色柄のバリエーションがとても多いのに驚きました。
平澤 そうだね。ジャージー生地に転写プリントをかけたシャツも相当早い時期から展開していた。ピッティで初めて見たのが7年くらい前だったかな? 当時、転写プリントのジャージージャケットは有名になっていたけれど、シャツでここまでのものはほとんど見なかった。ジャージーシャツというといかにも“機能性仕事服”というイメージがあったなかで、ここまでファッション性の高いものを打ち出してきたのはとても革新的なことだと思う。

小曽根 なるほど。それから今回取材して感心したのは、細かい部分の作り込み。シャツのサイドシームをしっかり伏せ縫いにしているジャージーシャツは、とても珍しいそうですよ。
平澤 生地はスポーティでも、仕立ては本格ドレスシャツと同じっていうことだね。よく見るとボタンも“鳥足”形に付けられていたり、イタリアのカミチェリア的意匠が盛り込まれている。なかなか凝っているね!

小曽根 あとは、デザインのバランスも絶妙ですよね。襟はセミワイドカラーですが、カラーステイを入れず柔らかに仕上げていたり、前立てつきのものは少し幅を狭めにしてスッキリと見せていたり。
平澤 北イタリアのシャツらしく、クリーンな雰囲気に仕立てているということだね。シルエットは全部同じなのかな?
小曽根 ここで挙げたものでいうと、冒頭写真一番左の布帛シャツは少しだけゆったりめに設計しているそうです。こちらもジャージーシャツと同様にストレッチするので、スリムでも着心地はいいわけですが、リラックスフィットが主流になっている今のムードに合わせてデザインされているということですね。
平澤 そういう時代性を的確に反映しているところも、ほかのジャージーシャツとは違うポイントだね。それにしても、本当によく伸びて着心地がいい。写真で伝えにくいのが残念だね。
小曽根 そうなんです。ぜひ実際手に取って、この驚きを体感してもらいたいですね!
