スーツ大賞2021 2大ディレクター&M.E.が選定
【クラシック スーツ大賞】Classic Suits Award
GIANFRANCO BOMMEZZADRI
ジャンフランコ ボメザドリのダブルスーツ
“仕立ての質はイタリアでも屈指”
――太田さん

格調高いダブルブレストながら、ほのかなカーブを描くラペルが柔和さも感じさせる一着。素材はビスポークテーラーからも評価の高いホーランド&シェリーのキャバリーツイルで、凛々しいハリ感が立体美を引き立てている。ベーシックなネイビー無地だが際立つ存在感を宿したスーツだ。25万8500円(グジ 東京店)

フラワーホールも極めて精緻
ブランドの美意識が表れるフラワーホール。ボメザドリのそれは非常に精緻で、細部まで手を抜かない仕立ての姿勢を象徴している。
前回に続いてクラシックスーツ大賞のスーツをご紹介。
平澤 では続いてボメザドリはいかがでしょう?
中村 パルマにあるファクトリーを訪ねたことがありますが、とてもいい仕事をしていました。50人くらいの小規模工場で、手仕事の分量が多い。僕もここのスーツを何着か所有しています。
太田 イタリアの中でも屈指のクオリティと評判ですよね。
中村 価格的には高い部類に入りますが、作りは申し分ないですね。
小曽根 ピッティでオーナーのエンリコさんをはじめ、ボメザドリ・ファミリーと何度か食事をしたことがありますが、みなさん本当に誠実で、温かい人たちですよね。それが作りの実直さにも表れていると思います。今後も期待したいですね。

Profile
[中央左]ビームス クリエイティブディレクター
中村 達也さん
これまでのMEN’S EXのスーツ特集の座談会には最多登場となるスーツのご意見番的存在、ビームス クリエイティブディレクターの中村達也さん。
[中央右]ソブリン ブランドディレクター
太田 裕康さん
ソブリンのブランドディレクターである太田裕康さんは、2021年秋にブランドを一大リニューアルし、大人のクラシックスタイルを牽引。オリジナルスーツ開発にも力を注ぐ。
[右]ファッションエディター
小曽根 広光
MEN’S EX時代にもスーツ特集を数多く担当、ビスポークスーツにも造詣が深いファッションエディター小曽根。
[左]MEN’S EX編集長
平澤香苗
編集長の平澤は、イタリア出張時にビームス中村さんとスーツファクトリーを多数訪問。自身でもイタリアンブランドのオーダースーツを愛用する。
[MEN’S EX Winter 2022の記事を再構成]
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