11月 霜月(しもつき)
ミステリアスでカリスマ性も漂う不思議な色【パープル】
冬の訪れとともに、洋服の素材が変わり、重ね着も増えてきた。重苦しくなりがちな冬には、紳士的な装いのなかにも色を活かし、個性を添えたい。今月は高貴な色、パープルで勝つ方法を紹介する。
[STYLE1]千鳥格子のメリハリがパープルを引き立てる

「トラッドなジャケットを活かした華やかさのある装いです。ジャケットが無地のグレーだと平面的になりますが、千鳥格子なので控え目かつ上品なうえ、立体感や洒落っ気が感じられます」
かつては「禁色」として、庶民は使用できなかった高貴な色
古来パープルは洋の東西を問わず、権力や地位の象徴となる高貴な色として用いられていた。これは、パープルの染色に必要な成分を得るのに膨大な手間と時間を要した貴重さからだ。なお、パープルの語源は、染色に必要とされた巻貝の分泌液プルプラに由来する。
パープルの「色彩感情」とは?
カリスマ性と直観力向上
「パープルは“情熱の赤”と“冷静の青”という、相反する性質が混ざり合ってできる色です。そのため高貴な雰囲気に加え、不思議な魅力にあふれたミステリアスな印象が高まり、装うことでカリスマ性向上が期待できます。また、二面性があることからバランス力を促し、直観力も向上。インスピレーションが求められている場や職種にもおすすめです」
定番色とパープルの相性は?
ブルー、ネイビー、グレー
「二面性のある色なので、色合わせに失敗すると下品に見えてしまいます。色相環でパープルに近いのがブルーです。そのため、ブルー、ネイビーは馴染みが良く、合わせても悪目立ちしません。また、無彩色で中間色のグレーはパープルの魅力を損なわず引き立てるので特に相性がいい。白黒を使った千鳥格子も、遠目にはグレーなので、これも好相性です」
パープルで装うときの注意点は?
茶系は避けるべし
「実はベージュ、キャメル、ブラウンなどの茶系もパープルとは相性がいいんです。トレンド感が演出でき、お洒落。でもこれは上級者ならではのテクニック。失敗すると悪趣味と見られかねません。また、一般的な職種では取り入れにくいし、会う相手を選ぶことも。こうした点を踏まえると、初心者はパープル×茶系は避けたほうが賢明でしょうね」